- Amazon.co.jp ・本 (290ページ)
- / ISBN・EAN: 9784120032257
作品紹介・あらすじ
英米の憲法思想を排斥し、バークに学ぶことのない日本人の憲法常識を根本からくつがえす衝撃の書。
感想・レビュー・書評
-
読むのに多少の時間と集中力を用いますが大満足の内容です。
左翼思想の根本原理をこれでもかと暴き、保守主義の資質部分を明確化している。
これまで小林よしのりや渡部昇一といったテレビやメディアに登場し戦争史観の是正や伝統や民族観を訴えるのが保守主義だと思っていたが、中川八洋さんの著書はそれまでの考えを遥かに飛躍させてくれる。
世の中に出回っている古典本や思想においても何を是とし何を悪とするかの判断材料の下地とすることができる。
先の衆議院選挙においても必然的にデモクラシーの狂暴性が牙をむき、アナーキーで無知な国民が亡国へと導く下地を作り。下地の上の民主党は民意を背景に暴政を働く。
このようなご時世で目に見えて国が滅びようとしている時に改めて叡知の結晶へ導くきっかけとなる。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
序:正統の憲法、異端の憲法―祖先の叡智を保守する精神
第1章:保守主義のアメリカ憲法―デモクラシーへの不信、人民への警戒
第2章:イギリス憲法の母胎―封建遺制と中世思想
第3章:フランス憲法、負の遺産―血に渇く神々を祀る宗教革命の教理
第4章:「日本の知的遺産」明治憲法―自由と倫理が薫る英国型憲法
第5章:GHQ憲法のルーツ―スターリン憲法の汚染、ルソー主義の腐蝕
第6章:バーク保守主義の神髄―高貴なる自由、美しき道徳
あとがき:「改革」の魔霊に憑かれた日本 -
バークの言葉は徹底的に理知的に聞こえるのに、この人の言葉はどうしてこう激しくなるのだろう・・・。歴史・伝統の保守、美徳ある規律ある”自由”、世襲の義務、偏見(畏敬の念・道徳)、全体主義の排撃、「剣を抜く騎士道」
フランス革命は無神論という宗教革命であり、ヨーロッパ全土への思想侵略を阻止するため、フランスへの干渉戦争を迫った「保守主義の父」バーク。アナーキーな国家を放置せず、正気を取り戻させるためには軍事制圧し、革命政権を倒壊するしかない。「平和が侵略に有効ならば平和で攻勢し、戦争が有効ならば戦争で攻勢する」
「正統の憲法」:イギリス憲法、アメリカ憲法、明治憲法 vs「異端の憲法」:フランス憲法、日本国憲法(GHQ憲法)、保守主義:バーク、コーク卿、ハミルトン、チャーチル、サッチャー、レーガン、トッグヴィル、ハイエク vs 合理主義・進歩主義・全体主義(自由・平等・啓蒙・明証性):ルソー、デカルト、ホッブス、ヘーゲル、ミル、ベンサム、スペンサー、マルクス、レーニン、 -
本当の憲法がどうあるべきか
ここまで追求して
初めて分かる
究極の憲法書籍 -
フランス「革命」と戦ったバークのお話を中心とした英米保守主義ダイジェスト。今の日本で普通に人生してたらまず触れることがない憲法論。