- Amazon.co.jp ・本 (357ページ)
- / ISBN・EAN: 9784120038495
感想・レビュー・書評
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国鉄改革の余剰人員整理、組合問題を中心に地図なき道を切り開くさまが、非常に参考になる。
また、JR移行後も、新幹線保有機構などの、国鉄改革未整理事項も、矢継ぎ早な改革によって、JR東海の発展、東海道新幹線の発展に貢献した。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
国鉄改革において、労務・要員問題の責任者としての苦悩とその後JR東海での取組姿勢が、ご自身の言葉で語られている。実際の現場にいた人でないと分からない政治・行政との駆け引きや民営化後上場までのJR3社の姿勢の違い等、知らないことが多く、興味深かった。
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半分が前作の引用、残りは自慢と愚痴である。
元JR西日本会長井手正敬が国鉄解体後の1988年の座談会で言い残した「国鉄改革は、上層部と若手によるある種の宮廷革命」から始まり、「宮廷革命」と「啓蒙運動」に主軸を置いて国鉄改革の内情を語る。
前書「未完の国鉄改革」は、葛西氏の国鉄入社から、労働組合の盛衰、国鉄解体までを語っていたが、こちらの本では国鉄解体から現在のJR東海、そして未来への展望を語っている。
本の前半は国鉄改革についてだが、前作の「未完の国鉄改革」の引用が大半を占める。主に入社前後や組合との争議を除いた程度で文章はほぼ同じである。国鉄改革については、やはり彼自身の感情の吐露などもある「未完の国鉄改革」の方が面白い。
後半は葛西氏が経営者としてJR東海で成し遂げてきた実績が書かれている。
この本が書かれた2007年では、福知山線脱線事故で井手氏が失脚したせいか、JR西日本の経営についてかなり批判的である。
彼の経営思想に頷ける部分もあるが、路線や人間関係の違いもあり、一方的に書かれるのは、悩ましいと感じた。 -
『文献渉猟2007』より。
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国鉄をJR各社へ分割民営化した当事者による解説・回想。現状維持を志向する経営層に対して危機感を持った若手層が、政治やマスコミ・世論を巻き込んで国鉄という超巨大な組織の分割民営化を達成するまでの軌跡が語られているのです。
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1985年の第二臨調を端とする分割民営化論議から始まる国鉄の終焉の実態を、JR東海社長となった葛西氏が、主に自分の携わった労務要員対策の面から労働組合や総評/社会党などとの対峙も絡めつつ描く。
国鉄三悪人と呼ばれただけのことはある大車輪の活躍で恐れ入るばかり。
JR東海社長になってからの話しは若干自慢と愚痴が垣間見えるのはご愛嬌か。 -
国鉄分割民営化のリーダーとして奔走した葛西さんの行動や考えが生き生きと描かれており、面白かった。
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未完の国鉄改革に同じ。
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JR東海の葛西会長の著書。
前作、未完の国鉄改革の続編的なものだが、前作よりも暴露度が上がっているように思う。