断絶

著者 :
  • 中央公論新社
3.27
  • (5)
  • (18)
  • (43)
  • (6)
  • (1)
本棚登録 : 153
感想 : 20
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (371ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784120039973

作品紹介・あらすじ

閉塞感漂う地方都市・汐灘にすべてを捧げた大物代議士・靭持隆太郎。息子か現知事か、激化する後継者争いの中発見された女性の遺体。刑事・石神謙と靭持、二人の運命が交錯する。「刑事・鳴沢了」シリーズ累計135万部突破-堂場瞬一が満を持して放つ渾身の人間ドラマ。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 初の堂場瞬一作品。

    ストーリーや人間模様はとても興味深く描写されていて、読んでいて飽きがこなかったが、クライマックスからラストにかけて、少し物足りなさを感じてしまった。
    それは堂場瞬一さんがというわけではなく、私が東野圭吾作品に深く感銘を受けていることからきているのであろう。
    また機会があれば、他の堂場瞬一作品にも触れてみたい。

  • 汐灘シリ-ズの2作目。
    1作目より、話がややこしかった。
    ちと、めんどくさい話でした。

  • 初めて堂場さんの本を読みました。
    読みやすくて面白かったです。
    個人的には石神創さんの生き方が好きでした。

    政治の話と女にだらしない親子の話。
    クライマックスの石神さん(刑事さんの方)の心の動きが興味深かったです。
    電話の主にもびっくりしました。
    そういうことね…なるほどと思いました。

    最後の2行がなんだかじんわり沁みました。

  • 2015.1.1読了
    途中までは政治の話がメインで退屈だったが、後半、事件がスルスル進んでからは一気読みだった。(図書館)

  • 政治の世界の黒さを感じた。
    殺害の理由はよくある話だが、つきあっていた人への扱いが冷たすぎる。長年過ごしてきた相手にはこうなってしまうものなの?。彼女の貯金額が多かったので、カレに捨てられたとしても子どもと生きていける可能性もあっただろうに。
    ずっと読んでいると石上が魅力的に思えてくる。
    劔持は、終盤読んでいてノスタルジーが強いなと感じた。クリーンなのはいいけれど、志ってある意味欲望に通じる。理想をとなえながら(自分は綺麗だと思い込みながら)実際には女子どもを切り捨てている。
    自分で自分を最低な人間だと認めれば生きていけないから、あえて切り捨てる部分を作り生きていくのかな。

  • 東京から1時間ほどの街、汐灘で女性の変死体が見つかった。自殺として処理しようとすることに納得できず、独自に捜査を続ける石神。その事件の裏では大物政治家が…というお話。

    犯人探しのミステリーではなく、政治のどろんどろんした話、という感じ。
    石神にタレ込んだ電話の主は、思ってた人と違って意外だったな。

  • ミステリとしての謎解きはない作品です。
    犯人、動機も序盤でわかりますし、大きなひっくり返しもありません。
    それでもしっかり面白いのは人物描写の良さ故。
    ミステリとしてはいまいちかもしれませんが、
    人間ドラマとしてはかなり秀逸。

  • 汐灘シリ-ズです。
    汐灘の大物政治家をメインに話が進んでいきます。
    相変わらずの巧みな文章力で惹きこまれます。
    ただちょっとばかり
    物足りなさを感じてしまうのは気のせいでしょうか?

  • #読了。東京から特急で1時間余りの地方都市で、女性の変死体が。自殺として処理したがる上司に反し1人の刑事が真相を追う。一方では、大物代議士の跡継ぎを巡るキナ臭い争いが。「血」は本当に切れるのか?ラストはかなり意外であった。

  • 引退間近の代議士と、捜査一課の刑事の二人の視点で進んでいく。
    汐灘で女性の銃創死。
    自殺か他殺か、圧力にも屈せず捜査を進めていく二人。
    やっぱりな~っていうのと
    えーーー!!そうだったんだ!と言う感じです。
    読みやすくサクサクした感じで読み終わりました。

  • 面白かったです。
    読み応えがありました。

    ありがちな展開だなと思って読んでたけど
    最後のどんでん返しには思わず
    『なに~~~~~~?こいつだったのか\(◎o◎)/!』

    政治とは恐ろしい世界です・・・・

  • 地方都市の海岸である日発見された女性の身元不明死体。自殺か他殺か。真相を追う刑事と引退間近の大物政治家。誰が善人で悪人なのか?政治家の後継者争いも絡み物語は意外な展開を見せる。運命の重さと、人間の弱さと強さが交錯しながら飽きずに読み進められる一冊である。

  • 大物代議士の後継問題に揺れる地方都市で発見された女性の死体。刑事の執念の捜査で明らかにされる真相とは。
    政治も警察もきれいごとだけでは成り立たない。目的を達するためには手段を選ばない人々。表と裏、本音と建前が対立するとき、最後に頼るのは自分の信念か、正義感か。それにしても全体に流れる閉塞感は、今の日本全体に流れる沈滞ムードと良く似てる感じがする。ラストのミニサプライズも重い。表装も重いしなぁ。

  • 堂場瞬一さんという作家さんは初めて読みました。刑事もの、政治もの、それに関わる登場人物の多さ。と私の苦手要素が3つも含まれている割には読みやすかった。複線がとてもわかりやすく書かれていて、ストーリー展開も簡単に想像がついてしまうのですが、それでも面白かったです。ただラストの石神刑事の一言に同感。後味があまりよくないです。

    • akky122さん
      堂場瞬一さんという作家さんは初めて読みました。刑事もの、政治もの、それに関わる登場人物の多さ。と私の苦手要素が3つも含まれている割には読みや...
      堂場瞬一さんという作家さんは初めて読みました。刑事もの、政治もの、それに関わる登場人物の多さ。と私の苦手要素が3つも含まれている割には読みやすかった。複線がとてもわかりやすく書かれていて、ストーリー展開も簡単に想像がついてしまうのですが、それでも面白かったです。ただラストの石神刑事の一言に尽きるなぁ。同感。後味があまりよくないです。
      2009/03/25
    • akky122さん
      堂場瞬一さんという作家さんは初めて読みました。刑事もの、政治もの、それに関わる登場人物の多さ。と私の苦手要素が3つも含まれている割には読みや...
      堂場瞬一さんという作家さんは初めて読みました。刑事もの、政治もの、それに関わる登場人物の多さ。と私の苦手要素が3つも含まれている割には読みやすかった。複線がとてもわかりやすく書かれていて、ストーリー展開も簡単に想像がついてしまうのですが、それでも面白かったです。ただラストの石神刑事の一言に尽きるなぁ。同感。後味があまりよくないです。
      2009/03/25
  • 汐灘で女性の銃創死。
    自殺か他殺か、石神謙が捜査に乗り出す。
    剣持隆太郎は代議士を息子・一郎にゆずる予定だが
    後継者争いが生じる。
    友人の石神創にも心を打ち明ける。
    うっすら全体像が見えながら、
    どのように石神や剣持が危機を乗り越えるかを眺める。
    おもしろかった。

    2009/2/25

  • 引退間近の代議士と、捜査一課の刑事の二人の視点で物語は進んでいく。
    海岸で見つかった身元不明の自殺死体と思われる捜査にあたる石神刑事。
    しかし、何者かの圧力で捜査は中止される。
    二人の視点で描かれているため、ミステリーとしての謎はすぐに分かってしまう。
    しかし、それ以上にいろんな立場の人間の私欲に、読んでて、一段と人間不信になりそうだった。
    政界を扱っているせいか、いつもの堂場作品のスピード感もなく、読むのにちょっと一苦労。
    新シリーズに期待っ!

  • 「閉塞感漂う地方都市・汐灘にすべてを捧げた大物代議士・剱持隆太郎。息子か現県知事か、激化する後継者争いの中、発見された女性の遺体。刑事・石神謙と剱持、二人の運命が交錯する」アマゾンのあらすじは、苗字の漢字が間違ってました。「刑事・鳴沢了」シリーズは、後半、やや失速気味だったように思うのですが、この作品はよいです。ある点において、「鳴沢了」シリーズの初期を思い出させます。おすすめ。「長き雨の烙印」という作品が以前ありましたが、どうも同じ舞台だったようです。「汐灘」シリーズになるのでしょうか。

  • かなり初期の段階から先が読め、本当にその通りに展開するので盛り上がりに欠けた。
    大物代議士剱持がある事件を隠滅しようと画策するも、圧力にも屈せず真実を探り出す刑事に結局は負ける話。
    家柄や今まで築いた伝統等を重視したい人にとっては大事でも、普通の家庭に育った人間にとってはどうでもよい。
    その温度差がそのまま小説と私との距離感に表れた感じ。
    中年の刑事と新米刑事がこつこつと操作に取り組む姿勢には共感できるし、刑事の父親が立派な人物だとは理解できるが、あとは物語が薄っぺらで中途半端に思えた。

  • 文章力は感じるが、ストーリーにもう一ひねり欲しい

全20件中 1 - 20件を表示

著者プロフィール

堂場瞬一(どうば しゅんいち)
1963年茨城県生まれ。2000年、『8年』で第13回小説すばる新人賞受賞。警察小説、スポーツ小説など多彩なジャンルで意欲的に作品を発表し続けている。著書に「刑事・鳴沢了」「警視庁失踪課・高城賢吾」「警視庁追跡捜査係」「アナザーフェイス」「刑事の挑戦・一之瀬拓真」「捜査一課・澤村慶司」「ラストライン」「警視庁犯罪被害者支援課」などのシリーズ作品のほか、『八月からの手紙』『傷』『誤断』『黄金の時』『Killers』『社長室の冬』『バビロンの秘文字』(上・下)『犬の報酬』『絶望の歌を唄え』『砂の家』『ネタ元』『動乱の刑事』『宴の前』『帰還』『凍結捜査』『決断の刻』『チーム3』『空の声』『ダブル・トライ』など多数。

「2023年 『ラットトラップ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

堂場瞬一の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×