- Amazon.co.jp ・本 (176ページ)
- / ISBN・EAN: 9784120044243
感想・レビュー・書評
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レヴィ・ストロース 月の裏側
読了
基本的に日本人が日本を讃える類の本は、バカになるので読まないけども、外国人のものなら、ときどき読もうかな、と思うときもある
この本も、レヴィ・ストロースとはいえ、帯が日本人ってやっぱり素敵なんだよね!的雰囲気を出してたので、編集に怪しさを感じて遠ざけてましたが、なんかのところで、レヴィ・ストロースが日本好きだったののを思い出させる記事に出会って、ちょっと日本を自問してる昨今、そういえば何て言ってたんだっけ、すげー気になる、と思って手に取ってみた
日本を自問するうえで、少しだけテーマになってるジャポニスムにまで繋がってたのは意外だったけども、構造主義的観察の対象として日本をみる視点は参考になりつつ、基本的に薄い本なので内容もそんなに深まらない。日本語も話せない自分に日本を語る資格はない、という自覚のもと、かなり控えてもいる。
そして、このなかで、僕なりの日本的方法というのを、発見してしまった。
レヴィ・ストロースは一瞬言ってるだけだけども、これが今の日本的独創性と言われてるもののもつ論理的正しさの割にかなり胡散臭さがある部分を、ネガ像にしてしまって、胡散臭くない実際に近いポジ像的方法なんじゃないか!!と思ってる。
ちょっと深めていきたい。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
私はまだ人類学とかそういうのに疎くて、でもなんだかこの人の言っていることが面白くて、読んでいるのだけれど、
たまに「この人の言っていることは、持論を展開させるためのこじつけだろうか。」と思ってしまうことがある。
それはもちろん、私がまだよく理解していないまま読み進めているからであって、それが自分なりに理解できるようなところまで行けたらいいな、と思う。
だから疑問点とか、書いておこう。
思うんだけど、とある神話の内容について言及している時、(そこがこじつけのようにも思える、となった部分でもあるのだけど)各地に点在している神話やら民話を例に挙げていて、その共通点やら類似点を挙げている部分。
そういうことができるのはつまり、世界各国少数民族、部族を含めすべての神話なり民話を網羅した上で、その類似個所についてあげるのであれば、それは全体の中の類似点としてそれをどういう立ち位置で見ればよいかを理解することができるのだけれど、多分この人がやってるのはそういうんじゃないんだよねぇ?
「自分の調べた中で」(もちろんそれはきっと途方なまでに膨大で深遠なものなのだということは承知の上で)この類似点についてはこういうことが言える、というような関係性とか機能を説明する小さな説明書を作っている、という感じなのかなぁ?でもそれは最終的にどこへ向かっていくんだろう?
という私の考え方そのものが、彼の築いている思考回路をまだ理解していない既存の古いものの使いまわしなんだろうか。
「構造主義」というものがまだ私には見えてない状態なのかもしれない。
ということを考えながら次に進んでいきたいと思う。 -
美しい本。お気に入り。