夢は捨てたと言わないで (単行本)

著者 :
  • 中央公論新社
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  • Amazon.co.jp ・本 (384ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784120053177

感想・レビュー・書評

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  • いい歳して夢にしがみつく芸人たちとそれを応援するエブリの仲間たちの話。
    お笑いのネタを文字で読むと面白さがあまり分からなくて、テンポとか声の耳から入る情報がお笑いには大切なんだなと思った。

  • 27歳、元甲子園球児。
    地元の期待を背負い、プロ野球選手になるも戦力外通告。
    故郷から逃げ、今はスーパーで働く普通の男。
    それでも、人の夢を後押ししたい。
    35歳、お笑い芸人。
    芸歴15年。
    バイトしながら妊娠中の妻と安アパートで暮らす。
    売れなければ、もう食っていけないかもしれない。
    それでも、夢は諦めない。
    お笑いがなくても人は生活していけるし、世の中は回る。
    でも芸人がいない世界より、芸人がいる世界の方がずっと楽しい。
    憂鬱な気分も笑い飛ばす、感動の逆転劇!!
    (アマゾンより引用)

    面白かったーー。
    最初、社長ってイヤなやつかと思ってたけど、いい味出してた(笑)
    猫さんは人間あんな変わるもんやろうかとちょっと疑問やけど。

  • おもろいは、正義だ。吉祥寺のスーパーが結成したお笑い芸人の「実業団」。夢と現実の狭間で揺れる彼らの行く先に待ち受けるものは?

  • なにこれ、文句なく、むっちゃおもしろい!

  • お笑いを知ることができた

  • 舞台は吉祥寺。大型スーパー『エブリ』のボンボン社長はいきなり「わが社でお笑い実業団をやろう」と言い出す。元高校球児の社員、栄治は「何だそりゃ」と憤るが、徐々にお笑いの力に心動かされて..という物語。私はお笑いと野球が好きなので題材はツボにはまったが、作中の関西弁がこなれていないのがちょっと気になる。また文章で漫才を読むとどうしても面白く感じられないのが残念。それでも温かい気持ちになれるし、何より著者が取材の為に実際にM-1の予選に参加したという熱意が素晴らしい。個人的に一番面白いのは芸人より社長だった。

  • 元甲子園球児の樫村栄治は、
    所属するプロ野球球団から戦力外通告を受け
    中堅総合スーパー『エブリ』に再就職して1年が経った。
    あるとき、4代目から告げられたのは
    「娯楽事業開発室長に任命する」と
    いうもの。
    スーパー『エブリ』が芸能事務所みたいな仕事をする。
    栄治と、お笑い芸人たちの夢は実現するのか。

    安藤さんは担当編集者さんと漫才コンビを組み
    ライブにも出演したらしい。
    舞台上の様子など
    リアルで活き活きとしていたのは
    お笑い好きが高じて
    舞台にも立たれたからなのか。

  • 安藤祐介さんの新刊は「お笑い」の世界を描いたお仕事小説。戦力外通告を受け、スーパーで働くことになった元プロ野球選手の栄治が、ふとしたことで「お笑い実業団」を立ち上げることになる。最初は乗り気でなかった栄治だが、お笑い芸人達の情熱にしだいに心動かされていく。作品のテーマは「夢」で、作中に登場するいろいろな人の「夢」が交錯して感情を揺さぶられる(泣くというより泣き笑いに近いかな)場面が多かった。M1ライクな賞レース要素も取り入れた作品なので、お笑い好きには文句なしにオススメです。

  • 樫村栄治は甲子園に出場し、その後プロ野球選手になるも、怪我などの影響で戦力外通告を受ける。その後、総合スーパーの社員になり働く毎日。そんなとき、社長からとんでもないアイデアが。アルバイトの芸人さんをスポーツ実業団みたいに社員として登用し、スーパーがバックアップしようというもの。
    その任務を樫村が行うことに。
    夢を諦めた人と夢にしがみつく人達が一生懸命に働くヒューマンドラマです。

    安藤さんの作品は、「本のエンドロール」で読んだことがありますが、ひたむきに頑張る大人たちの一生懸命さが伝わった印象でした。今回はお笑いの世界。
    売れない芸人や一発屋芸人など様々な芸人達の心情を垣間見ることができます。お笑いだけでなく、役者やモデルなどの世界でも同様なことが窺えるかと思います。
    なぜ、これほどまで芸人をしたいのか?その立場にしかわからない心情が色々あるかと思います。夢に向かって頑張る姿が本の中から伝わって応援する気持ちになりました。

    反対に夢を諦めた樫村の気持ちも共感できます。
    個人的にも似たような経験をしたことがあり、悔しさや諦めなど言葉で簡単には表せない気持ちがあって、当時の自分と重なる部分がありました。

    本の中では、一つの漫才のネタの台詞が全文載せられています。テンポが良くグイグイと引き込まれます。ただ、なかなか文章だけで笑いを誘うのは難しいので、これを映像で見てみたいなと思わせてくれました。

    一生懸命に頑張る人、それを応援する人達、様々な愛があってこそ、親しまれるのかなと思いました。
    長く続く番組でもそうですが、そこには「愛」が感じられらます。
    一人の力だけでなく、色々な人のサポートがあってこそなので、自分も「愛」される存在でいようと思いました。

    果たして、芸人達は夢を掴めるのか?応援するだけでなく、スーパー側でも経営が下降気味になっていきます。どう危機を脱出していくのか、経営陣との対決も面白く、色んなものを目撃した感じがあり、最後は温かい気持ちになりました。
    大変だけれども自分も頑張ろうとおもわせてくれました。

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著者プロフィール

安藤祐介
一九七七年生まれ。福岡県出身。二〇〇七年『被取締役新入社員』でTBS・講談社第一回ドラマ原作大賞を受賞。同書は森山未來主演でドラマ化もされ、話題を呼んだ。近著に『本のエンドロール』『六畳間のピアノマン』『就活ザムライの大誤算』などがある。

「2023年 『崖っぷち芸人、会社を救う』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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