- Amazon.co.jp ・本 (295ページ)
- / ISBN・EAN: 9784120053924
作品紹介・あらすじ
底辺女子が人生逆転!? 不遇な家庭に育った17才のユキが、子供を持ちたい人々と貧困女性を救う〝代理母ビジネス〟の賭けに出る。
義父の策略で、違法な代理母出産をさせられた17才のユキ。命がけで出産したにもかかわらず、報酬はすべて義父の手に。再び代理母をさせ稼ごうとする義父の手から逃げだし、ユキは自らの経験を逆手に取り、自分のような貧しい女性を救う大胆な〈代理母ビジネス〉を思いつく。ユキを支えるのは医師の静子&芽衣子のタッグと、ゲイのミチオ&一路。さまざまな事情を抱えた「子どもを持ちたい」人々が、最後の砦としてユキたちを頼ってやってくるが……日本の生殖医療の闇、貧困層の増大、妊娠・出産をめぐる負担など、現代日本が放置した社会問題を明るみにしながら、「代理母」ビジネスのタブーに切り込んだ問題作。
感想・レビュー・書評
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主人公がとても強くて魅力的で読んでいて元気が出た。未来の話だが、いつか日本に本当にこんな時代が来そうで考えさせられた。 -
垣谷美雨さんの本で初めて手に取ったもの
読みやすくちょっとだけ考えさせられてこの作家さんの他の本も読んでみようと思った作品 -
そう遠くない未来、こんな世の中になるのだろうか。。
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02月-10。3.0点。
この作家にしては珍しい、近未来の日本。題材を考慮すると現代というわけに行かないかなと読んで納得。
貧困にあえぐ16歳の女の子、義父に欺され代理母に。中国人女性の子供を産むが。。。
表紙とは違い、シリアスな展開。 -
格差やレイプ、未成年での代理出産など不条理な世の中から脱却しようと奮闘する物語。
経済的余裕を手に入れるための手段がとても皮肉やった。
ただ、同性パートナー・高齢女性などの現代では子どもを諦めることが多い方たちが子どもを持てるというメリットやったり
代理出産を依頼する人の見極め(経済的に育児ができるのか?犯罪目的ではないか?:人身売買/児童ポルノ)が必要だったり、
金儲けのために身体に負担の多い手術をする病院やったり、、、
1〜2ページでサラッと触れられてるけど考えさせられるポイントは多かった。 -
作者 垣谷美雨氏 「老後の資金がありません」テレビ化もして、話題になり、その他「夫の墓には入りません」など、ユーモアあり、法律に関しても、よく調べ上げて、読んでいて この様に社会は動いているのだと、関心を深めていた。
高齢者の運転事故などのニュースの時には、「うちの父が運転をやめません」など、時代に則した話を提供してくれている。
今回、少子化問題で、政府も子育ての大変さや子供の居る家庭への支援策を押し出して来ている。
そんな時にこの本を手に取った。
頭に浮かんだのは、ある女優さんが、外国で、代理母を依頼し、子供を手にしたけど、日本の法律で、我が子にならないとか、話題になった事があった気がする。
あの後どうなったのだろう?
まず、表紙の淡い色合いで、女医に囲まれた幸せそうな妊婦姿。
しかし、読み始めてみると、16歳で代理母???
えっ?と、思いながら、読み始めたのだが、SFの話なの?これは!?
そして、正月から能登半島地震!
現実も天変地異の怖さが……
本も荒野と化した東京が登場しており、これからの日本はどうなって行くのだろうかと、思ってしまう。
底辺にいる人達が、簡単にお金を稼ぐのに、家族を犠牲にしないといけない。
そして、その恩恵として、子供を自分の身体からでなく、他人の身体から我が子になる赤ちゃんをお金と引き換えに貰う。
本の中で、自分の卵子や配偶者の精子も使用せず、赤ちゃんが欲しい場面があるが、それなら、里子に出す人から、養子に迎えた方がいいのではと、思ってしまった。
未成年の出産で、強くなり、義父からの酷い仕打ちから逃避し、会社を立ち上げて成功して行く様は、いいけど、これで良いのだろうか?と不安になる。
その上、同性愛問題にも、この本は描かれている。
ちょっと以前では、口に出す事も嫌悪されて来た話題である。
今は、自由になって来たと思いながらも、自分の意思を述べる事も法律違反で、逮捕される国もあり、世界の動向が,進歩しているのかどうかは、定かでない気がする。
この本で最後は、ユキ達は、10年を超す時代になっているが、周りは、どのように変化したのだろうか?
不法侵入のような住居、そして今、能登半島のインフラ問題も、頭の中を駆け巡る。
以前読んだ本からは想像の付かないテーマだった。
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不妊治療にしろ妊娠出産にしろ、女性ばかりが過酷なのはどうなの?男性も産める時代が来ないかなぁ?
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子どもを産むということ。
登場人物たちが選んだ選択肢が
今の世界で選べるわけではないけど、
私が知らないだけで、
さまざまな生き方があるのだろうなと感じました。
当事者ではないときに、
わからないが故に困ることもあるけど
まずは知ろうと思って
行動していきたいと思いました。