あの人が好きって言うから…-有名人の愛読書50冊読んでみた (単行本)

  • 中央公論新社
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感想 : 50
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  • Amazon.co.jp ・本 (220ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784120054327

作品紹介・あらすじ

俳優やアーティスト、政治家、計50人の「愛読書」をお題に、なぜあの有名人がその本を好きなのかボンコバ流に考察。各回に死後くんの似顔絵つき!

【ア行】赤江珠緒/芦田愛菜/安倍晋三/阿部寛/有村架純/安藤サクラ/石田ゆり子/稲垣吾郎/上野樹里/宇垣美里/宇多田ヒカル/有働由美子/大坂なおみ/大谷翔【カ行】加藤シゲアキ/川島明(麒麟)/北川景子/黒木華/小池百合子/河野太郎/カルロス・ゴーン【サ行】堺雅人/坂上忍/佐藤健/菅義偉 【タ行】貴乃花/高橋一生/滝川クリステル/田中圭/田中みな実/土屋太鳳/出川哲朗/ドナルド・トランプ【ナ行】中居正広/長澤まさみ/中谷美紀/中村勘九郎/のん【ハ行】長谷川博己/BTS/ビートたけし/藤井聡太/ディーン・フジオカ/フワちゃん/星野源【マ行】メーガン・マークル【ヤ行】吉岡里帆/米倉涼子/米津玄師【ワ行】渡部建

感想・レビュー・書評

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  • 有名人がインタビューなどで「読書が趣味」と答えると、好感度がぐっと上がる。
    意外に「読書が趣味」の人が多く、特に役者さんは撮影の待ち時間があるので、一人の時間に本を読んでいるのだと、どこかで聞いたことがある。

    この本はコラムニストのブルボン小林さんが、雑誌『女性自身』の連載で、有名人の愛読書を調べ、自ら読んで書評したもの。

    連載の方は出先で見かけたら読んでいたものの、今はどこもコロナ渦で置いてある雑誌を撤去してしまっている。
    だからこうやって、一冊の本にまとまって読める事を喜んでいる。

    取り上げられる有名人は阿部寛さん(『巨大隕石が地球に衝突する日』)北川景子さん(『塩狩峠』)堺雅人さん〔『謎解き ハムレット』)などの役者さんや安倍晋三さん(『海賊とよばれた男』)菅義偉さん(『豊臣秀長 ある補佐役の生涯』)ドナルド・トランプさん(『西部戦線異状なし』)などの政治家、大谷翔平さん(『チーズはどこに消えた?』)大阪なおみさん(『OPEN アンドレ・アガシの自叙伝』)などのスポーツ選手までの計50冊の本の書評が収められている。

    書評と人物評を絡めて読ませている。
    読んでいる、ましてや愛読書としてあげられる本の中身がどこまでその人の内面や生き方に影響を及ぼしているのだろう、と、そんなことを思った。

    私はブルボンさん(及び長島有さん)の繊細でちょっと照れ屋な優しさが好きなのだが、大谷翔平さんの章で、「本のオビでもなんでも「あの」○○がという平仮名二字の強調には、ほら、あなたもご存じの、あれですよ、ね?とうながす者の下卑た笑みが感じ取れる。大谷くんは気にしてないんだろうが、「あの」はやめてあげてほしい」p67、の文章には反省を促された。やりがちなのである。

    絶妙な笑いのスパイスとなっているイラストを担当した、死後くん、の書き下ろし漫画が巻末にあるのも嬉しい。

  • ロッキーさんのレビューから読みたくて。ブルボン小林(=長嶋有)と死後くんのイラストがベストマッチ。有名人がそれを愛読書とする裏の意図や名作をそんな風に読むか?という驚きまで、俗っぽい心を満たし気楽に読み終えた。あとがき漫画も良い。

    • ロッキーさん
      全然プレッシャーではないですよ、お気遣いありがとうございます!
      読む本ほぼ図書館で借りてるのですが、人気なのか長嶋有さんたちになかなか巡り会...
      全然プレッシャーではないですよ、お気遣いありがとうございます!
      読む本ほぼ図書館で借りてるのですが、人気なのか長嶋有さんたちになかなか巡り会えず…読んだらぜひ感想お伝えしたいです♬

      「我は、おばさん」、全オンナ楽しめると思うのでおすすめです笑
      私は111108さんの本棚、特に「黒後家蜘蛛の会」気になっております!
      2022/07/10
    • 111108さん
      ロッキーさんお返事ありがとうございます♪

      「全オンナ楽しめる」←力強いお言葉ありがとうございます!絶対読もうっと。

      私も図書館が基本です...
      ロッキーさんお返事ありがとうございます♪

      「全オンナ楽しめる」←力強いお言葉ありがとうございます!絶対読もうっと。

      私も図書館が基本ですが、読みたいのが置いてないことが多いので最近は買って読むことも増えました。
      「黒後家蜘蛛の会」は、好みが分かれるかもしれませんがわちゃわちゃ感が私は好きです。
      2022/07/11
    • ロッキーさん
      111108さん、こちらこそありがとうございます!

      ぜひぜひ!楽しんでいただけたら嬉しいです。

      確かに、買わないと巡り会えない本も結構あ...
      111108さん、こちらこそありがとうございます!

      ぜひぜひ!楽しんでいただけたら嬉しいです。

      確かに、買わないと巡り会えない本も結構ありそうです…。
      「黒後家蜘蛛の会」、私もわちゃわちゃした小説好きなので、より読みたくなりました!海外小説弱めなのですごく参考になります。
      2022/07/11
  • 「愛読書」とは気に入っている本の中でも特に気に入っている本のことらしい。
    もし世界レベルで「愛読書は?」と質問したら一番の答えは「聖書」になるのだろうか。

    「愛読書」を語る行為には、自分がどんなセンス・価値観を持っているかを示すという意味がある。
    政治家や評論家に至っては、どのように自分を見せたいかという意図が伝わってきたりもする。

    ブクログでは、"お気に入りベスト3"が愛読書だと思えば良いだろう。
    だが「愛読書」などと密着度の高い表現をされちゃうと、しばしば読み直している本でなくてはいけないような気にもなる。

    気に入ってるから何度も読み直した本という条件が加わると、私の愛読書は「火の鳥」「鉄腕アトム」「ブラックジャック」などのマンガになる。
    マンガはダメと言われたら、いつも手元に置いてある「野鳥図鑑」でしょうか。
    図鑑もなしと言われたら、何度も読んだ本は非常に限られる。
    「ゲーデル・エッシャー・バッハ」は、エッシャーの部分だけなら何度もページをめくっているが、ゲーデルの部分は(難しすぎて)殆ど読めていない。
    宮部みゆきの「火車」は一度なくしてしまい、映画を観て「ちょっと違うんじゃない?」と思い再購入して読み直したので愛読書の候補になりそうだ。

    本書は、有名人がお薦めした本をネタに、その有名人の心情などを勝手に想像し尊敬したり皮肉ったりしている。
    本よりも人の評価がしたかった感が前面に出てきているのが面白かった。

    感服したのは有名人の似顔絵で、簡潔に特徴を捉えていてうまい。
    帽子とメガネとマスクで目だけなのに、誰が見てもカルロス・ゴーン。
    読み終わってから、似顔絵だけ全部見直しました。

    • りまのさん
      Kazuさん
      おはようございます。はじめまして。
      Kazuさんのレビューを読んで、この本が、読みたくなりました。
      面白そうです!素敵なレビュ...
      Kazuさん
      おはようございます。はじめまして。
      Kazuさんのレビューを読んで、この本が、読みたくなりました。
      面白そうです!素敵なレビューをありがとうございます♪

      2021.8.29     りまの
      2021/08/29
    • Kazuさん
      りまのさん
      こんにちは!
      私も何人かのレビューを見て興味が湧き、この本を図書館で借りました。
      どこから読んでもOKなので、読みやすかっ...
      りまのさん
      こんにちは!
      私も何人かのレビューを見て興味が湧き、この本を図書館で借りました。
      どこから読んでもOKなので、読みやすかったです。
      ぜひ、お楽しみください。
      2021/08/29
  • 辞書みたいにア行カ行と小口に印がついていて、アイウエオ順に有名人が並んでいる。実際にいろんな雑誌などのインタビューから愛読書をブルボン小林さんが拾ってきて読んでみた50人分のブックガイド。

    愛読書から見えてくる人物像が、そのまんまの人や意外な人いろいろ。フワちゃん、伊坂幸太郎さんとか湊かなえさんとか読むんだ、ちょっと意外。私も読んでみよ、と。

    自分の好きな本じゃなく、あの人の好きな本ってところがいい。ハードルが低くなって一層読みやすい気がする。

  • この手の企画本としては書評が異様に面白く、ブルボン小林何者だ、と思って調べたら、小説家の長嶋有さんと同一人物なんですね!
    ブクログのみなさんの書評から気になってた作家さんなので、ぜひ小説の方も読んでみたい。
    滝川クリステルの愛読書『星の王子さま』について、「大人の愚鈍さの描写が妙に念入りだし、フェアじゃない」「愚かさが個別に割り振りされて、単純化されたら誰でも愚かに決まっている。人間ってもっと複雑だろうに。」と「ムカムカする」感覚、信用できると思った。

    未読のものだと、
    「巧みなプロットは今読んでも古くない」という芦田愛菜の愛読書『ABC殺人事件』、
    「日本人に昔から備わっている宗教観や風物を尊ぶ気持ちを、なんとなくでなくきちんと説明してみせようという」安藤サクラの愛読書『花鳥風月の科学』、
    吾郎ちゃんのファンなので稲垣吾郎の愛読書『うたかたの日々』、
    難しそうな題名ながら、「読後感はむしろ娯楽」という小池百合子の愛読書『失敗の本質 日本軍の組織論的研究』
    が気になった。

    • 111108さん
      ロッキーさんお返事ありがとうございます!

      長嶋有さんもクリスティーも読むと他も読みたくなりおすすめですよ〜。
      ロッキーさんは、私が読みたい...
      ロッキーさんお返事ありがとうございます!

      長嶋有さんもクリスティーも読むと他も読みたくなりおすすめですよ〜。
      ロッキーさんは、私が読みたいなぁと思ってるのをあげてたりするのでとっても参考にさせてもらってます♪
      2022/05/17
    • ロッキーさん
      どちらの作家さんも、111108さんの感想を参考に読んでみますー!
      とりあえず『三の隣は五号室』かなあ。
      とっても参考にしているのは本当にこ...
      どちらの作家さんも、111108さんの感想を参考に読んでみますー!
      とりあえず『三の隣は五号室』かなあ。
      とっても参考にしているのは本当にこちらこそです。これからもレビュー楽しみにしています!
      2022/05/17
    • 111108さん
      ロッキーさんこんにちは。

      勝手にレビューでお名前あげてしまいました、すみません。
      でもとても楽しい読書タイムでした♪
      ありがとうございます...
      ロッキーさんこんにちは。

      勝手にレビューでお名前あげてしまいました、すみません。
      でもとても楽しい読書タイムでした♪
      ありがとうございます(^^)
      2022/07/10
  • 本の紹介的なものはつい読んでみたくなる。
    皆さんどういうの読まれてるのかな?と思って。
    初っ端から赤江珠緒さんの愛読書に度肝を抜かれる。
    というか少し前にその事件はテレビで紹介もされていたので気になってはいたけど、本があるんですね。
    ぜひ読んでみたいと思います。

    私の愛読書って聞かれても難しいかも。
    読み方浅いから・・・

  • 読みやすかった。
    有名人の愛読書を読むって大変だと思う。
    しかも50冊。
    少しでもその本に興味がないと読むのはつらくないかな。
    きちんと本の内容も紹介されつつ有名人の話も書かれていたり、ときには風刺も効いてて面白い本でした。

  • 愛読書50冊のうち読んだのは3.5冊
    (百田尚樹『海賊と呼ばれた男』は半分だけだから)
    有名人50人は全員知っている人でした。

    書評というか、その人物の解説みたいなのもあって、
    4頁中1頁は死後くんによるイラストだから
    さらさら読めました。

    死後くんの絵がとても上手だし
    笑える一コマ漫画になっています。

    フワちゃんのところでブルボン小林さんはこう言います。
    「有名人すなわち「売れてる人」が好きな本は
    売れてる本だ」

    愛読書、私なら。
    面白かったのは百田尚樹『野良犬の値段』だけど
    気に入ってよく読んでいる本となると
    須賀敦子『コルシア書店の仲間たち』かなぁ
    ぜんぶ読んであとがきで泣けるから。

  • ◆話芸で懐へ 浮かぶ素顔[評]稲田豊史(ライター・編集者)
    あの人が好きって言うから… 有名人の愛読書50冊読んでみた ブルボン小林著:東京新聞 TOKYO Web
    https://www.tokyo-np.co.jp/article/111512?rct=shohyo

    あの人が好きって言うから…|単行本|中央公論新社
    https://www.chuko.co.jp/tanko/2021/05/005432.html

  • 各回に死後くんの似顔絵つき!
    これはどれも的を得てて、その時の旬な情報も盛り込まれて2度楽しめる。
    長嶋有がちょこちょこでてくるのも面白し(純文学とか)。

    質問されているから用意しているんだろうけど、愛読書って即座に答えれないなぁ。
    好きな作家やジャンルだとすぐ出てくるけど。

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著者プロフィール

ブルボン小林(ぶるぼん・こばやし)
1972年生まれ。「なるべく取材せず、洞察を頼りに」がモットーのコラムニスト。2000年「めるまがWebつくろー」の「ブルボン小林の末端通信」でデビュー。現在は「朝日新聞」夕刊(関東、九州、北海道)、「週刊文春」、「女性自身」などで連載。小学館漫画賞選考委員。著書に『ジュ・ゲーム・モア・ノン・プリュ』(ちくま文庫)、『増補版ぐっとくる題名』(中公文庫)、『ゲームホニャララ』(エンターブレイン)、『マンガホニャララ』(文春文庫)、『マンガホニャララ ロワイヤル』(文藝春秋)など。

「2018年 『ザ・マンガホニャララ 21世紀の漫画論』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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