おしゃべりな部屋 (単行本)

  • 中央公論新社
3.43
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本棚登録 : 1166
感想 : 100
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  • Amazon.co.jp ・本 (218ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784120055102

作品紹介・あらすじ

近藤麻理恵が片づけてきた1000以上の部屋にまつわる実話を基に、川村元気が紡ぐ7つの部屋の物語。

気鋭の絵本作家・大桃洋祐のカラーイラストを40点以上収載。

読売新聞連載時から話題沸騰の小説がついに単行本化!


わたし、橙木ミコには、誰にも言えない秘密がある。

部屋にある、モノの声が聞こえてしまうのだ。服や靴、本や家具がみな、話しかけてくる。

わたしは、依頼された家の“片づけ"を手伝う仕事をしている。

今、わたしの隣にいる片づけの相棒はボクス。おしゃべりな小箱だ。

どうして、片づけが仕事になったのか? どうやって、モノの声が聞こえるのか?

そもそも小箱が相棒って、どういうこと?

きっとあなたは不思議に思うだろう。けれども、これはどれも本当の話。 わたしが片づけてきた部屋は、千を超えた。

服を手放せない主婦、本を捨てられない新聞記者、なんでも溜め込んでしまう夫婦、好きなものが見つけられない少女、死の間際に片づけを決意する老婦人……。

部屋の数だけ、そこに暮らす人と、おしゃべりなモノたちとの思い出がある。

今からすこしだけ、その話を聞いてもらえたらと思う。

これはわたしが実際に体験した、すこし不思議な七つの部屋にまつわる物語だ。

感想・レビュー・書評

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  • こんまりさんこと近藤麻理恵さんの本を買ったのはこれで4冊目です。

    大ヒットした『人生がときめく片づけの魔法』を読んで片づけが大の苦手な私も片づけ祭りをやったのですが、あれから12年たったのですね。またいらないものが増えてしまいました。

    あの本をもう一度読むより、新作のこの『おしゃべりな部屋』を新たに読むほうがやっぱりモチベーションがアップする気がしました。

    この本を読みながら、片づけたくて仕方なくなり、1時間程度で、まず最初に片づけるべきとされる衣類をゴミ袋に4つも出しました。
    もう少し時間をかけて片づければまだまだ片づけが進みそうです。


    この本は絵本作家・大桃洋祐さんの40点以上収載されたイラストがとっても可愛くて赤いスカーフを首に纏い白いワンピースを着たミコ(こんまりさん)が特にキュートです。

    クローゼットから始って、書斎、キッチンと進んでいきますが、私も12年ぶりに片づけ祭りをやりたくなりました。


    ○人がモノを捨てられない理由は、ふたつしかない。
    過去に対する執着か未来に対する不安。
    そしてモノに対してわたしたちが選べる道は三つ。
    今向き合うか、いつか取り組むか、死ぬまで見ぬふりをするか。今向き合って時を前に進めることがおすすめ。空間は過去の自分ではなく、未来の自分のために使うべき。

    ROOM1からROOM7までの7つの部屋のストーリーにミコのお片付けノートもついていて大変参考になりました。

    • 猫丸(nyancomaru)さん
      まことさん
      「片付けたくて仕方なくなり」
      泣、、、
      片付け始めると寄り道が多くなり、終了しないまま。余計に移動させただけで今手にしていた本が...
      まことさん
      「片付けたくて仕方なくなり」
      泣、、、
      片付け始めると寄り道が多くなり、終了しないまま。余計に移動させただけで今手にしていた本が神隠しに、、、カルマである。。。
      2022/05/17
    • まことさん
      猫丸さん。

      猫丸さんには、この本のROOM2の『歌う書斎』がお薦めです。
      もし、機会があれば手にとってみてください。
      参考になるか...
      猫丸さん。

      猫丸さんには、この本のROOM2の『歌う書斎』がお薦めです。
      もし、機会があれば手にとってみてください。
      参考になるかと思います。
      2022/05/17
    • 猫丸(nyancomaru)さん
      まことさん
      覗いてみまーす!
      まことさん
      覗いてみまーす!
      2022/05/19
  • こんまりさんのメソッドを小説化した短編集。
    とても読みやすく、イラストも素敵でした。

    物を大切にしたい、子供にも大切にしてほしい、と思ってますが、本当に自分自身が物に向き合えているとは思えず、丁寧に向き合いたいなあと感じます。

    主人公ミコの子供時代、カップを落として割ってしまったエピソードで、「カップの役目はあなたを抱きしめるきっかけをくれること。役目を果たして割れたからそれでいい」、すごく印象的です。

    ついつい倒す前に声を上げ回避させるか、そのまま倒してしまったら「だから言ったじゃない」的な展開に。
    気をつけたいです。

  •  
    1.この本を選んだ理由 
    川村元気さん作品好きです。
    今回もどんな作品だろうと、楽しみに読み始めました。

     
    2.あらすじ 
    片付けコンサルタントのミコと、その相棒の不思議な箱のボクスが、片付けに困るお客さま達の依頼に応えて、片付けをサポートしていく。
    片付けに困るさまざまな人たちと、そこにある思い出とが、片付けを通して、繋がっていく。


    3.感想
    いきなり不思議な始まりでびっくり。
    事前にどんな作品か調べていなかったので、「なんだこれ?」というのが最初の一話目を読み始めた時の感想。

    片付けのやり方の本なのか、感動小説なのか、その辺が微妙な感じでしたが、絵本感覚で読むことにしました。

    カラーページがいくつかあって、きれいな本というイメージがあったので、あまり難しく考えずに、絵本として読んでみると、いい感じでした。

    面白かったですが、1編が数ページで完結するので、もうちょっと深い感じにした方が個人的には好きでした。

    みなさんがコメントしてるように、「片付けをしよう」という気持ちにはなります。
    物がたくさん溢れてきている人や、片付けをしようと思ってるけど、なかなかやらずに数日経っている人には、ものすごいおすすめ本ですね⭐️


    4.心に残ったこと
    モノに対する考え方の基本を教わった。

    ①ささやくクローゼット

    ・ときめきで残すものを選ぶ
    ・モノを捨てるかどうか見極める
    ・モノの定位置を決める
    ・たたんでしまう服とクローゼットにかける服を分ける

    ②歌う書斎


    ③喧嘩するキッチン

    ・太陽作戦
    平らなものはバランスをとるようになっている。
    一方を修正すれば、他方も自然とバランスをとって平らになっていく。

    ④無口な子供部屋

    ⑤おしゃべりな小箱

    ・大事なのは捨てることじゃなくて、ときめくモノを見つけること

    ⑥騒がしいゴミ屋敷

    ⑦物語るアルバム

    ※ミコのお片づけノート


    5.登場人物  
    ミコ
    ボクス

    ①ささやくクローゼット
    藍沢真由子
    悩める奥さん

    ②歌う書斎
    緑川邦夫
    定年まじかなおじさん

    ③喧嘩するキッチン
    赤井芙美
    赤井純平
    荒々しい夫婦

    ④無口な子供部屋
    紫門早織
    紫門由布子 母
    新社会人の娘と母

    ⑤おしゃべりな小箱
    美加子 おばあちゃん

    ⑥騒がしいゴミ屋敷
    黄瀬満也


    ⑦物語るアルバム
    青山千代 84歳
      俊介 息子
      郁美 娘
      彩香 郁美娘

  • こんまりさんのときめくお片付けメソッドをうまくお話にまとめてて、とっても読みやすい本でした。
    可愛いイラストも入ってるので小中学生に向いてるかも。

    私も物が増えてきたからお片付けしますかね。

  • 片付けしたくなる本。
    物語になっていてよくあるのお片付け本よりすーっと読みやすい。
    最後の要点をまとめたお片付けノートは常に頭に入れておきたい。
    ⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎
    相手の行動に苛々するよりも、まずは自分が先に行動してみると、次第に相手も変わり始める。
    相手の長所が見えてきて、付き合い方がクリアになってくる。
    それは、片付けだけでなく人生においても言えることなのかもしれない。

  • イラストが多くあり楽しく読めた。
    読売新聞に連載されていたらしいが、ざんねん…新聞読まない人なので知らなかった。本当にざんねん。
    ときめきのお片付けをするこんまりさん(ミコさん)が登場していろんな人を幸せに導くお手伝いをするお話。
    お話は楽しかった。
    でも、自分で片付けをしようという気持ちにはなれなかった。
    いろんな意味で、ざんねん。

  • 「人生がときめく片付けの魔法」のこんまりと川村元気のコラボ本。
    図書館で借りた。
    こんまりメソッドによる片付けがお話仕立てになっている。片付けによって訪れる出会いと別れ。
    アイデアの勝利か。

  • とっても良かった
    物語と片付けと自己啓発が合わさったような本
    大掃除や衣替えの度に読み返したい一冊で、絵も可愛い
    片付けようと思うことは自分と向き合おうと思っていることと同じなのかなと思った

  • モノの声がきこえる。相棒はおしゃべりな小箱。
    仕事が片付け。楽しいお話でした。
    大切なことは全部、ミコのお片付けノートにかかれているので、片付かない、モノをため込むあの人に読んでもらいたいと思う一冊。

  • 新聞の連載で読みました。
    近藤麻理恵さんの『人生がときめく片付けの魔法』も読んだことがありますが、納得の片付け方法で、先にそちらを読んでこんまりさんのことを知ってから読む方が楽しめます!
    こういう小説は教訓めいた押しつけ感が出てしまいがちですが、毎回とても楽しく読めてよかったです。

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著者プロフィール

かわむら・げんき
1979年、横浜生まれ。
上智大学新聞学科卒業後、『電車男』『告白』『悪人』『モテキ』『おおかみこどもの雨と雪』『寄生獣』『君の名は。』などの映画を製作。2010年、米The Hollywood Reporter誌の「Next Generation Asia」に選出され、’11年には優れた映画製作者に贈られる「藤本賞」を史上最年少で受賞。’12年に初の小説『世界から猫が消えたなら』を発表。同書は本屋大賞にノミネートされ、佐藤健主演で映画化、小野大輔主演でオーディオブック化された。2作目の小説にあたる本作品『億男』も本屋対象にノミネートされ、佐藤健、高橋一生出演で映画化、’18年10月公開予定。他の作品にアートディレクター・佐野研二郎との共著の絵本『ティニー ふうせんいぬものがたり』、イラストレーター・益子悠紀と共著の絵本『ムーム』、イラストレーター・サカモトリョウと共著の絵本『パティシエのモンスター』、対談集『仕事。』『理系に学ぶ。』『超企画会議』。最新小説は『四月になれば彼女は』。


「2018年 『億男 オーディオブック付き スペシャル・エディション』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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