- Amazon.co.jp ・本 (400ページ)
- / ISBN・EAN: 9784120055683
作品紹介・あらすじ
バラが咲き乱れる家で、新進気鋭の建築家・青川英樹は育った。「バラ夫人」と呼ばれる美しい母。ダムと蕎麦が好きな仕事人間の父。母に反発して自由に生きる妹。英樹の実家はごく普通の家族のはずだった。だが、妻が妊娠して生まれてくる子が「男の子」だとわかった途端、母が壊れはじめた……。
感想・レビュー・書評
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こんなに繰り返し言われ続けたら、影響されるわ。呪いやな。影響されないように、と思うほどズブズブとはまっていきそう。あぁ、息が詰まる。
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ただただ登場人物が狂気。女性は家庭によって壊れていくんだけど、男性はそれでも鈍くて女性に理想を求めてる(マザコンでもあり)状態のほうが怖い。
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美しく非の打ち所のない母からの息子への異常な愛情と執着。娘が憎くてたまらない母の嫉妬。誰もかれもが負をまとった歪な感情でとても息苦しくなる。皆が「母」という存在に支配されそして無償の愛を求めている。子供を愛せない母親というのも一定数存在するのだろうけどすべての子供はやはり親を求めてしまう。無償の愛というのは親から子ではなく、子が親を思う気持ちのことなんだろうな。それにしてもバラ夫人の旦那さん、最後の方はアップデートとやらをしたようだけど、どうも最初の印象が悪すぎて最後まで「ふんっ」という気持ちだった。
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ちょっとどころではない程外れてる
そう言う育てられ方をしたから・・・
そう言う親だったから・・・
それにしても、どうなん
みんな」ちょっとづつズレてる
そんなもんなん?? -
相変わらず登場人物にとにかく辛い目に合わせるのが好きなお方です。すいすい読めますが結局どこにも身の置き所の無いうそ寒さが漂っていて、そこがとてもいいです。女性は特に読んでゾッとするのでは。
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ドロドロとした世界観だ。ホラーでもミステリでもなく、ただどこか壊れた人々の日常を描いているだけなのにゾッとしたし、ズブズブと泥濘の中に沈み込んでいくのを感じた。今でこそ毒親や虐待がクローズアップされているが、それ以前はどうだったのか。不幸は連鎖する。それこそ呪いのように。読後感は爽やかの対極に位置しているが、文章などが上手く癖になりそうだ。
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読み終わった。
読後感、イマイチ良くない。
毒親に育てられて、呪いの予言に翻弄されて、狂っていく女と、女に甘い男たちに話。 -
毒親による虐待がもたらした世代を超えた悲劇ともいうべき小説。毒親の闇を抉りだしている。
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毒親の連鎖が生んだ悲惨な物語。自分の子供を愛せない親、異常なまでに子供に執着する親、この現実離れした出来事が実際に毎日のようにニュースで語られているのが悲しすぎる。