世界のヘンな研究 世界のトンデモ学問19選 (単行本)

著者 :
  • 中央公論新社
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  • Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784120056178

作品紹介・あらすじ

テーマパークやカジノ、大麻など、日本に住んでいると不思議に思うユニークな授業が、世界にはたくさんある。本書は、サイエンスライターとして世界各国の科学関連のニュースに触れる著者による、「所変われば学びも変わる」異文化事情を伝える1冊。

「所変われば品変わる」は研究の世界でも言えることで、世界は風変わりな学びにあふれている。当事者にとっては生活の当たり前の一部なのに、地域性があまりに強いが故に、外からしてみたらちょっとヘンなものがたくさんある。本書では、世界の各地域で、その地域だからこそ行われている学びの場について紹介する。

学びの中でも、地域ならではの娯楽や生活の中の楽しみに関わるものがある一方で、地域特有の課題を対処し、生き抜いていくために重要なものもある。さらに、その知識を受け継いでいくために、独特な授業で教えることもある。そんな一面にももれなく着目していきたい。

世界は狭いようで広い――本書で登場するのは、世界のヘンなお勉強のほんの一握りのはず。軽くかじるくらいのゆるい気持ちで、お楽しみください。

「所変われば学びも変わる」
世界中にあるオモシロ学問をピックアップしてお届け!

<目次>
【Part1】 世界のどこでも、娯楽に研究は、ほぼ必須
・波に乗るには、頭脳も必要―サーフィン工学
・「馬の国」のウマ研究―ウマ科学
・お家にもスポーツにも、芝生は命―芝生の科学
・テイスティングは授業の一環?―ブドウ栽培とワイン醸造学
・テーマパークの夢を紡ぐ教育課程―テーマ空間学
・カジノの有名地では、統合型リゾートは研究の最先端―ギャンブル研究・エンターテインメント工学

【Part2】場所が変われば、研究も変わる
・先祖が住んだ海の国―水中考古学
・寒いと、モノは壊れやすい―北極圏工学
・砂漠を肥やすことの意義―砂漠農業

【Part3】地域それぞれ、寄り添う研究
・合法ならば、大麻は大学で教えて当然―大麻の化学分析
・「古き良き」が問われる時代―時計学校と研究開発
・小さな刺さないハチの底力―ハリナシミツバチの養蜂
・次の1000年には、世界で使われる?―アーユルヴェーダ医学
・小麦の大産地で、究極の主食を追求する―ベーカリー科学
・1万年続く最適化―羊・ウール研究

【Part4】日本にもある!ヘンな研究
・ソフトスキル的には、現代人も忍者になれる?―忍者・忍術学
・日本人は、アニメから影響されずにいられない?―アニメ研究
・富士山は、よくわからない10歳児―富士山研究
・いい湯だな。研究しよう―温泉研究

感想・レビュー・書評

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  • 紹介されている研究内容は"ヘン"ではないが、ニッチな研究が紹介されていて、しかも、それらの多くは地元の産業やニーズとかかわりの深い研究であることが印象的だった。

    個人的には、テーマ空間学(テーマパークで働きたくて目指す人が多いらしい)、アーユルヴェーダ医学(今でも教科書はサンスクリット語で書かれている)、ベーカリー科学(大学の学科として存在するのがスゴイ)、忍者・忍術学(三重大に「国際忍者研究センター」あり)等の分野があることに驚いた。
    温泉研究や富士山研究などは普通に重要な研究なので、ぜひ継続してほしいと思った。

  • 日本語の”ヘン”や”トンデモ”てどういう意味なのか?
    図書館で貸し出し待ちしてるときに、
    平置きになってて目についたので、つい借りてきたが、、
    はっきり言って、別に変でもレアでもなんでもない。イグノーベル受賞ペーパーレベルとかでもなく、普通に普通な論文やら、なんならネイチャー読んでても、こういう系統の切り口はあるんだが?どんな読者層をターゲットにしてるのか?よくわからない。文化の違いを「ヘン」というのも、どうも違うと思う。最近「ヘン」とタイトルに入れると売れるとか?そういうマーケティング的なものだろうか?内容は別に可もなく不可もないのだが、、。これぐらいで変でトンデモとなると、盛りすぎでは?
    もしかしたら、ターゲットが小学低学年なのかもしれない、、、。

    サーフィン工学
    ウマ科学
    芝生の科学
    ワイン醸造学
    テーマパークのテーマ空間学
    ギャンブル研究・エンターテインメント工学
    水中考古学
    北極圏工学
    砂漠農業
    大麻の化学分析
    時計学校と研究開発
    ハリナシミツバチの養蜂
    アーユルヴェーダ医学
    ベーカリー科学
    羊・ウール研究
    忍者・忍術学
    アニメ研究
    富士山研究
    温泉研究

  • タイトル詐欺である。この本に変な研究は出てこないしトンデモ研究でもない。「世界の特徴的な研究」が相応しいタイトルではないか。表紙を見れば分かるようにサーフィンや富士山、忍者、大麻など取り上げた内容は多岐に渡る。あとがきにもあるように「英語圏の研究ばかり」であるがなかなか楽しめた。

  • いろんな研究が紹介されてます。
    雑学的な一冊。

  • 五十嵐杏南「ヘンな研究」読了。ヘンで興味をそそる研究が、テーマごとに整理れていて読んでいて楽しかった。探究心と好奇心は人の素敵な本能なんだな。サーフィンやテーマパークなど娯楽に対する真剣な研究に関心し、また、地域に寄り添う研究では、産地での小麦やスイスの時計の研究など魅了された。

  • 世界の特徴的な研究を紹介した本
    特に印象的だったのは大麻の研究と小麦粉の研究と忍者の研究
    大麻合法州の大学では大麻の成分などをきちんと真面目に学術的に研究してる学部がある。センセーショナルな学部だが大真面目に科学してるので、うえーいって気分で入った学生は叩きのめされるらしい。
    小麦粉の研究もこれまたアメリカの学部で行わていて、面白いのは小麦粉を使って失敗作のパンやお菓子を作る授業があること。
    失敗作を作り、失敗の理由を考えることで、企業でも即戦力となる知識を得るのだそう。
    忍者の研究に至っては自分の出身大学にも関わらずこの研究センターの存在を知らずに卒業してしまっていた…

    また本文の内容とは関係ないですが、筆者自身があとがきに書かれていたように、北半球の英語圏の研究が主に紹介されいて、こんなところにも世界レベルの経済格差が見え隠れした…

  • 目次見て面白そうに感じ、読んでみた。

    タイトルは変な、とついているが、中身は全然変じゃない。 その国ならではの研究という意味で、海底考古学とか、砂漠農学というのは興味深いし、パンの科学や時計技術は、これ読まないとなかなか触れられなかっただろう。

    総じて大変面白く読めた。

  • ところ変われば品変わる、の「研究」版とも言える。非常に面白く読んだ。

  • 1 世界のどこでも、娯楽に研究は、ほぼ必須
    2 場所が変われば、研究も変わる
    3 地域それぞれ、寄り添う研究
    4 日本にもある!ヘンな研究

  • 世界中で行われている研究の内、変わったものを取り上げている。
    どういった研究なのか丁寧に説明があり、わかりやすく書いてくれていると思う。

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著者プロフィール

五十嵐杏南(いからし あんな)
1991 年愛知県生まれ。日英両言語で物を書くサイエンスライター。時々サラリーマン、時々デジタルノマド。カナダのトロント大学で進化生態学・心理学を専攻(学士)。休学中に半年間在籍した沖縄科学技術大学院大学で執筆活動をはじめる。
同大学卒業後、イギリスのインペリアルカレッジロンドンに進学。科学の専門家と非専門家をつなぐことを目的とした学問「サイエンスコミュニケーション」の修士号を取得。同カレッジ在学中に、NHK CosmomediaEurope やBBC でリサーチャーを務める。日本帰国後は京都大学の広報官を務め、2016年11 月からフリーに。
2019 年9 月、一般社団法人知識流動システム研究所フェロー就任。現在は、科学誌やオンラインメディアを中心に記事を執筆している。
著書に『ヘンな科学 “イグノーベル賞" 研究40講』がある。

「2022年 『生き物たちよ、なんでそうなった!?』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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