数学の世界: それは現代人に何を意味するか (中公新書 317)

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  • 中央公論新社
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  • Amazon.co.jp ・本 (272ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784121003171

感想・レビュー・書評

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  • 数学者の森毅と統計学者の竹内啓が、数学教育や数学のおもしろさについて語っている対談本です。

    前半は数学教育の問題を入り口に、数学の学び方について両者の考えが披歴されています。後半は数学史を簡潔に紹介しながら、古代から現代にいたるまで数学者たちがなにを問題にしてきたのかということについて語りあっています。

    集合や関数、代数といった数学の基本的な概念について、数学をなりわいとする両者がどのようなイメージをもっているのかということがうかがえるという点で、興味深く読むことができました。

  • (1973.04.08読了)(1973.03.24購入)
    *解説目録より*
    ユニークな発想で知られ教育にも深いかかわりをもつ数学者と、数学の社会的役割に強い関心をよせる統計学者とのイキの合った討議は、人間の文化を豊かにするものとしての数学の魅力を鮮やかに蘇らせる。集合ブームの学校数学への「異議アリ」に始まり、例えば算数でおなじみの+-×÷などにも数学の本質的な構造が意外に深く根をおろしていることを明らかにしてゆくなかで、数学の世界の構造を浮びあがらせる。ついで、数学の世界の生い立ちを人間味豊かに語り、楽しい数学を楽しくなくしている今の教え方、使われ方を的確に批判する。

    ☆関連図書(既読)
    「数学的思考」森毅著、明治図書、1964.09.
    「現代数学とブルバキ」森毅著、数学新書、1967.04.28
    「積分論入門」森毅著、数学新書、1968.03.15
    「数学の歴史」森毅著、紀伊國屋新書、1970.01.31
    「数学文化の歴史と教育」森毅著、国土新書、1971.07.20

  • むっかしいなあ…でも、小学校の「できの悪い生徒」の視点から議論を始めているところが多々あって感心しています。途中の「数学の歴史」が初めにあったほうが判りやすかった、文系としては(笑)

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著者プロフィール

1928年東京生まれ。数学者。東京大学数学科を卒業。京都大学教養部で教鞭を執り、民間の数学教育運動にも参画した。京都大学名誉教授。数学科関係の主な著書として『数学の歴史』(講談社学術文庫)、『微積分の意味』(日本評論社)、エッセイ・自伝に『まちがったっていいじゃないか』(ちくま文庫)『自由を生きる』(東京新聞出版局)ほか多数。2010年7月逝去。

「2021年 『悩んでなんぼの青春よ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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