色彩心理学入門: ニュートンとゲーテの流れを追って (中公新書 1169)
- 中央公論新社 (1994年1月1日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (235ページ)
- / ISBN・EAN: 9784121011695
作品紹介・あらすじ
色彩の研究は、ニュートンの実験に始まり今日の色表示体系に至る流れと、ゲーテの観察に始まる、色の主観的な体験の現象学の流れとがあり、そこに両者に欠けた色覚の生理学の流れが加わっている。さらに色には、感情や文化と結びつく複雑な側面もある。この広範囲におよぶ色彩のさまざまな問題を、主要な人物の貢献を紹介しつつ解説する。色彩への実用的知識が要求される現在、その課題にも応えてくれる格好な入門書となっている。
感想・レビュー・書評
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「人間と色彩」 樫村雅章先生 参考図書
https://library.shobi-u.ac.jp/mylimedio/search/search.do?target=local&mode=comp&materialid=00065621詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
これはすごい
よくまとまってる!! -
光学と心理学の両面から色彩を解説した読みやすい入門書.
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まったく専門外の事象をわかりやすく、興味が持てるように説明してくれるのが新書の醍醐味だと思うのだけど、そういう意味でこの本はとても良かった。タイトルから想像する以上に中身はかなり科学的な知見から構成されており、色彩に関する過去の主たる研究について文系の私でもすんなり読めるように構成されている。(数式なんかは理解できないので流し読みましたが…)ゲーテが色彩研究していたのも知らなかったし、色覚異常と、動物の色彩感覚に関する章はとくに興味深かった。
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色は物理学的にどういうものなのか。
色は人間にとってどういうふうに見えるのか。
前者の出発点がニュートンで、後者の出発点がゲーテです。
この2つの視点から、色について見ていきます。
なので、最初の方は生物学寄りで、最期の方にかけて心理学寄りになるという構成です。
色には色相、明度、彩度の3つのパラメータがあるとか、xy色度図とか、分かりそうで分からない話を、頭の中で位置づけることができるようになったように思います。 -
色彩心理学という学問の歴史について書かれたような本。ニュートン「光学」とゲーテ「色彩論」を起点として,さまざまな理論が登場する。色彩工学の知識の補完に使える本。
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久しぶりの再読。
色彩の心理学に関する話題は少なめ。色彩の科学に関してかなりのページを割いている。色彩心理学を理解する上で色彩の科学を知っておく必要があるからか?
動物の色覚、色の見え方が波長だけでは決まらないこと、暖色と寒色、進出色と後退色といった色の効果の話題が面白かった。 -
卒論の参考文献の足しにしただけ
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色彩というのは、光が言葉(音)に変化する間に存在する「気配」の言語。
そのような解釈から、言葉を司る職業に携わるものとしてオーラソーマに惹かれました。光と音の間で、「いのち」の会話が成立する。そこではすべての存在は対等で、平等であることができるような気がしています。