ガーデニングの愉しみ: 私流庭づくりへの挑戦 (中公新書 1419)
- 中央公論新社 (1998年5月1日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
- / ISBN・EAN: 9784121014191
作品紹介・あらすじ
人はなぜ庭づくりに魅せられるのか。自然との対話のすすめ。本書は、英国風の庭に憧れて庭づくりを始めた筆者が、失敗を繰り返しながら辿りついた、日本の気候・風土や自然観に合った庭づくりを惜しみなく紹介する。
感想・レビュー・書評
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庭づくりに魅せられた老教授のエッセイ。筆者は、一〇〇〇坪の庭を持ち、二〇年以上にわたってガーデニングを趣味としてきた人物である。本書は、そんな筆者の実践知をまとめたものである。
筆者自ら「素人ガーデナー」と称するように、その内容は理論的なものではなく、庭づくりをする中で気づいたことや失敗から学んだ教訓が大半である。文章からはガーデニングへの愛が感じられ、自身の失敗や実力不足な部分も明け透けに書いている点に好感が持てる。また、無計画に薔薇を植え、その世話を担わされた妻に怒られたり、マンションの壁に勝手にツタを這わせ、理事会に怒られたりと、とにかく「ガーデニングに夢中」な筆者の様子も面白い。
惜しむらくは、本書の内容が実践に偏り過ぎている点である。確かに、ガーデニングに興味がある人には学びの多い本になるだろう。しかし、そこまで強い関心のない人間からすると、もう少し話を広げてほしかったというのが正直な感想である。特に“学術的”なメージの強い中公新書の本としてはややミスマッチではないだろうか。調べてみると、2019年の時点で本書は絶版となっている。内容は面白いだけに、残念である。 -
この人も、筑波山の麓に大変広い庭を持っているとのこと。一番参考になるのはマンション・ベランダでの鉢物によるコンテナ・ガーデニングと本人が読んでいるもの。この本は草木を中心に記述している部分が多いですが、やはりなかなかの覚悟が必要であることは痛感します。