入門環境経済学: 環境問題解決へのアプロ-チ (中公新書 1648)
- 中央公論新社 (2002年7月25日発売)
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感想 : 12件
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- Amazon.co.jp ・本 (220ページ)
- / ISBN・EAN: 9784121016485
感想・レビュー・書評
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日引聡・有村俊秀『入門 環境経済学』中公新書 読了。授業を登録し損ねた腹いせにw← ミクロ経済学の見地から環境問題解決の糸口を探る。外部費用の処理手法が多様に紹介され、可能性を感じる。単純化して説明されているのでわかりやすいが、現実に即して分析するならば非常に複雑になるだろうな。
2010/07/28詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
俺が文系進学を後悔しなくてよくなったきっかけの本。
高校で初めて読んだが、最近再読した。
環境経済学とは、外部経済(市場外にある利益損失)をいかに市場に入れて考えるか、という問題が中心になる分野。
例えば、車の排気ガスによる大気汚染は車を買う段階での売り手と買い手の取引には考えられていないのが普通の市場の状態である。
しかし、その車に乗れば絶対排気ガスは排出する。
その排出分を市場価格に含めると汚染も含めた最適価格となる。
この理論の基礎となる部分を説明している本。
また、ごみ処理やロードプライシングの実例、さらには京都議定書に関しても挙げて、
環境経済学という「技術によらない環境対策」を説明する(ただし、書名の通り「入門レベル」である)。
この本を読めば、汚染を0にする、いわゆるゼロエミッションがただの空想論、夢見話であることは万人が理解するところと思う。