問題解決のための「社会技術」: 分野を超えた知の協働 (中公新書 1740)
- 中央公論新社 (2004年3月1日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (172ページ)
- / ISBN・EAN: 9784121017406
感想・レビュー・書評
-
これと似たような分野を大学院時代に専攻していたので、説明不足と思える部分は少なくなかった。
もう少し解説が詳しいとよかったが、新書ならば仕方がない。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
お世話になっている堀井先生の著書。
+
問題とは、内包する要素、ステークホルダーの分量に応じてその難度は飛躍的に上昇する。
あらゆる立場の人間、組織の存在する社会において、もはや全員の幸福の追求は不可能である、が、最大多数の幸福を目指すべく、問題を「構造化」「可視化」し俯瞰的に問題を把握することにより分野を超えた知識を総動員して、社会システムとして解決にあたることが必要である。
実質的には、堀井先生の授業内容・WSと内容は重複しているため読みやすいものであった。
プロセスのモデル化設計の評価における実践的価値の追及や問題の解決策自身により創出されるであろう新たな社会変化の把握とそれを見通した上での方策の立案の方法論がこと細かく提示されている点やケーススタディとして様々な例示がされている点は堀井先生らしくとても丁寧なものであり、理解しやすい文章構成となっている。
-
ただ、リスクの特性と有効な対策の関係やその普遍的な解決策の提案の箇所は、ねぶっちしたリスク分析手法のテストを想起させ、少しいやな気分に陥った。
あと前提知識が備わったもとであったため読みやすくはあったが、一般に読むには少し導入からの飛躍が著しく補完すべき要素があったと思われる。
------
ヒューリスティック
メンタルモデル
アナロジー推論
創造的認知
アルゴリズム
PCMサイクル
設計科学
要求機能の達成
因果的予測能力
-
学際的な学問としての社会技術の紹介
-
理系の先生が書いた本だからか、具体的に挙げられている事例が分かりにくい気が。
問題解決のきっかけをつかむのには役立ちそうな一冊。 -
総論的にはそうなんですけど各論において具体的事例をもとに検証作業をして欲しいものです