- Amazon.co.jp ・本 (187ページ)
- / ISBN・EAN: 9784121017529
作品紹介・あらすじ
二十世紀後半、人類は多量の資源を消費し、廃棄物を自然界にまき散らすライフスタイルをエスカレートさせた。そのため自然の多様性は失われ、固有種の絶滅、異常気象の発生など、多大な影響が地球規模で発生している。環境を改変する力を持つ唯一の生物であるヒトは、今こそ、持続可能な生態系を再生させるために叡智を結集しなければならない。里山再生や淡水生態系の復活など、自然再生の思想と方法をやさしく解説する。
感想・レビュー・書評
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不健全な食物連鎖: 食品の原材料が生産されてから消費者のもとに届くまで、様々な仲介が入り、多くのエネルギーが消費される
イギリスにおける生け垣はサクソン人の植民に始まり、今では生物多様性に貢献している。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
人類は多量の資源を消費し、生態系を急速に破壊し続けています。
今こそ、持続可能な生態系を再生させるための行動をおこさなければなりません。
自然再生の考え方とその方法を解説した一冊。 -
非常に読みやすい!生物多様性について学びたい時の入門書のような内容です。
多様性は生物間相互関係の結果。外来生物はそれを崩し、従来の関係を持った生き物を滅ぼしてしまう。
征服型戦略と共生型戦略。アウストラロピテクスとホモサピエンスそれぞれの戦略。前者はフロンティアを求め続けなければならないが、後者は定住し、農耕などで暮らしを立てた。
久しぶりにスッと入ってくる本でした!卒研がんばろー -
技術士専門科目のテーマになりそうな生物多様性。
なかなか「生物多様性」になじみがないので一般的な知識を
養うために読んでみた。
「自然再生事業」という新たな公共事業が行われるように
なったが、生物多様性国家戦略に基づいて、自然が失われて
しまった場所において、その際を目指して取り組まれている
のが「自然再生事業」であるという流れを理解することができた。
自然再生事業の組み立て方も分かりやすく解説されている。
自然再生事業では、霞ヶ浦での「アサザプロジェクト」のアサザ
のように何かしらシンボルとなる生物や植物が存在する。
危機に瀕している要因はひとつだけではなく複合的な要因が
絡み合っているので、複合的に作用する仮設を検証しながら
より有効な回復の手段・方法を模索していく。
即ち、
仮説を立てる→仮説を検証するための計画を立てる
→モニタリング→検証→新たな仮説を立てる
という、PDCAサイクルをまわしていくことが
自然再生事業の最も大切な視点であることが理解できた。
実際業務で「自然再生事業」に携っていないが、
一般的な知識を理解するにはとても分かりやすい一冊だった。