- Amazon.co.jp ・本 (207ページ)
- / ISBN・EAN: 9784121020444
作品紹介・あらすじ
歴史上、父と子の強い関係が見え始めるのは平安時代初期のことである。『御堂関白記』は、子をたくさん産み育てることを称揚し家の力を拡大させていった藤原道長の姿を、『小右記』は、子どもを寵愛した藤原実資の日常を伝えている。貴族の日記や説話から見えてくる父と子の絆は、現代の子育てを考えるうえでも多くの示唆を与える。「母と子」「女と男」につづき、歴史から現代の家族を考える三部作の完結篇。
感想・レビュー・書評
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平安期以前には父子関係は濃密なものではなく、父による子の養育の義務も一般的とはいえなかった。それが一般化していくのは平安期からである。かように歴史的にみれば父子関係は社会的に構築されるものであり、それゆえに今日称揚されている男性優位・家父長制的なあり方は決して本来的なものでなく、相対化されなければならない。という実に明快な論旨を展開する一書であった。
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父と子、という見方で書かれた本は初めてかも。
父権の変遷も書かれていました。 -
平安時代の父と子の関係についての一冊。
父親の社会的役割が面白かった。 -
平安中後期にはお父さんが自分の妻や娘のお産の時に参加するのがすごいです。
しかし正妻とそれ以外との格差すごいな・・ -
『平安朝の母と子』、『平安朝の男と女』の続編です。
新しい発見が多く、楽しく読めました。 -
2010.03.14 日本経済新聞で紹介されました。
2010.03.28 朝日新聞に紹介されました。