- Amazon.co.jp ・本 (195ページ)
- / ISBN・EAN: 9784121024251
感想・レビュー・書評
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レオナルドの人生を辿ることで為人を認識し,それらを手がかりにモナリザが誰であるかを解く.“ギャラリーフェイク”での解釈で止まっていた知見が進み,現在の解釈が明確化される.まるで教養部時代の講義を聞いているかのような取っつきやすい文体で,面白い.
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めちゃくちゃいいわ。
自分は美術に関心があるわけではないけれども、天才には興味がある。
ダビンチとミケランジェロの違いについては特に興味深いが、それも最終章に書いてあった。ほかの本にも書いてある範疇のことではあるかもしれないけど、しかし、自分に知識がついてきたので、膨らませて読めた。
釈迦と絡ませて、読むと、死を前にしたとき、人間がどうするべきか?
その問題に、ダビンチがどう到達したか、書いてあった。
答えは、立派に費やされた一生は快い死をもたらすであった。人類社会のために自分の一生を費やすということであった。 -
桃山学院大学附属図書館蔵書検索OPACへ↓
https://indus.andrew.ac.jp/opac/volume/1180657 -
723-S
閲覧新書 -
摂南大学図書館OPACへ⇒
https://opac2.lib.setsunan.ac.jp/webopac/BB50047300 -
ダヴィンチの手稿研究者が彼の考えをベースに絵画を読み解く。科学者の先駆者として特に地質学に傾倒し世界の終末を探求したダヴィンチだが、海洋生物の化石を山中の様々な地層で発見することで過去陸が隆起した事を認識、終末は水没するとした。
モナリザの背景の向かって右側は橋もかかり現在を示すが、左側は陸は水に削られ荒涼とした終末観を示している。モナリザそのものはザッペリの説に則り、ジュリアーノメディチの愛人で子供イッポーリトの母親とする説を支持している(が、これをサポートする実証はまだ限定されている)。 -
誰もが知っている『モナリザ』。しかし、よくよく見ればさまざまな謎に満ちている。モデルは誰か、なぜ微笑を湛えているのか。なぜ左右の背景はつながっていないのか、そもそもなぜこんなに荒涼とした風景なのか……。鏡文字で書かれたダ・ヴィンチの手稿を研究し、彼の抱く世界観を知悉する著者が、俗説を退けながら、現存する主要な絵画のテーマや来歴について、ダ・ヴィンチ自身のものの見方に立って解読する。