物語 ポーランドの歴史 - 東欧の「大国」の苦難と再生 (中公新書)

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  • 中央公論新社
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  • Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784121024459

感想・レビュー・書評

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  • 日本では、国境の策定という作業はめったには起きないのである。しかして、大陸の国にとっては、よくあることなのである。
    歴史のイベントを負いながら、国境線の変更を追うのはちょっとむずかしいと思ってしまう。
    日本では、地方という単位は、単なる地理上の区分であるが、大陸にある国は、国境策定の歴史、民族の歴史を反映しているものである。

    ポーランドの歴史は、
      ポーランド王国の黎明期時代
      ポーランド・リトアニア連合王国時代
      ポーランド3分割の時代
      両世界大戦の時代
      第二次世界大戦後の世界
    にわけられる。

      数度の蜂起の鎮圧、シベリア抑留、ナチスのポーランド侵攻、アウシュビッツ、そして、ソ連軍のカティンの森の将校3000人殺害

    ポーランドも他の東欧の国々と同様、近年、ロシア(ソ連)とドイツ(プロシア・オーストリア)との脅かされた歴史なのである。

    ポーランドは、芸術にも、科学にも憧憬の深い地である。

      ショパン、ワイダ、スタニスワフ・レム
      コペルニクス、キュリー夫人
      政治的にも、ワレサや、ローマ教皇 ヨハネパウロ2世 を生んでいる。

    目次は、以下です。

    序章 王国の黎明期

    第1章 中世の大国
    第2章 王政の終焉と国家消滅
    第3章 列強の支配と祖国解放運動
    第4章 両大戦間期
    第5章 ナチス・ドイツの侵攻と大戦勃発
    第6章 ソ連による解放と大戦終結
    第7章 社会主義政権時代
    第8章 民主化運動と東欧改革

    終章 ポーランドはどこに向かうのか

    あとがき
    主要参考文献
    ポーランド略年表

  • 物語 ポーランドの歴史 - 東欧の「大国」の苦難と再生。渡辺克義先生の著書。第二次世界大戦が始まったのはナチス・ドイツがポーランドに侵攻したことが直接のきっかけ。中世には隆盛を極めていて、歴史的にも重要なポーランド。でもポーランドの歴史について詳しく語れる日本人は多くないと思います。ポーランドの歴史を一から学べる良書。

  • 2019年がポーランドと日本の国交樹立100周年であったということを知り、この本を読んでみた。

    凄絶な歴史を刻んだポーランド。
    結果としてヨーロッパ諸国としては珍しく「敗北の美学」という文化がある。日本と共通した文化でもあり、親日家も多いとのこと。

著者プロフィール

長岡崇徳大学教授
主要業績:『ポーランドを知るための60章』(編著、明石書店、2001年)、『ポーランドの高校歴史教科書【現代史】』(監訳、明石書店、2005年)、『物語 ポーランドの歴史』(中公新書、2017年)。

「2020年 『ポーランドの歴史を知るための55章』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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