歴史探究のヨーロッパ-修道制を駆逐する啓蒙主義 (中公新書 2567)
- 中央公論新社 (2019年11月19日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (266ページ)
- / ISBN・EAN: 9784121025678
作品紹介・あらすじ
宗教改革以降、カトリックは修道院での学術活動を活発化させた。とりわけ教会史や聖人伝等の文書を批判的に検証する学問が進歩を遂げ、偽書を分別する文献学や、ローマ法の解釈学など、現代の歴史学の基礎がここに形成されたのである。その中核となったのが、サン・モール修道会のマビヨンである。彼はデカルトやライプニッツらにどんな影響を与えたのか。宗教と世俗の相剋の間で、歴史と真理を探究した人々の足跡を追う。
感想・レビュー・書評
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西洋における歴史探求の経緯を論じた学術研究書です。修道院の修道僧が歴史史料の編纂を始める以前の経緯から啓蒙思想による真理と歴史を探求した人々を叙した本著者は、一般的読者(新書の読者)を対象にした記述を心掛けたとありますが、初めて目にする人名が大半かつ専門的論調であるため、中世の修道制に全く馴染みのないものにとっては、硬派で難解すぎた一冊でありました。本書は、ヨ-ロッパの修道院と修道制の歴史シリ-ズの五冊目に当たり、“ドナルド・キ-ン先生の思い出に捧げる”と銘打ってあります。(N図書館蔵書)
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宗教改革以降活発になった考証学は思想史にどんな影響を与えたか。マビヨン、ライプニッツら、宗教と科学の狭間で真理を探究した人々
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東2法経図・6F開架:B1/5/2567/K
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198.22||Sa
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ゆったりと、近世ヨーロッパに向けた学術世界の歩みを説明。学究的偉人はどの時代にもいたのだな、と感心してしまう。人名と地名がいっぱい出てくるので、マニア向けかな。