後悔を活かす心理学-成長と成功を導く意思決定と対処法 (中公新書 2692)

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  • 中央公論新社
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  • Amazon.co.jp ・本 (271ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784121026927

作品紹介・あらすじ

「もっと勉強すればよかった」「あの一言を言わなかったら」…人生は後悔の連続である。後悔は嫌な感情で、後々まで尾を曳く。できれば後悔しないで生きたい。しかし一方で、後悔は自分の思考や行動を変えるきっかけとなり、人生の糧ともなる。やらないで後悔するのとやって後悔するのとどちらがマシか、後悔とうまく付き合うにはどうすれば良いのか等、さまざまな意思決定と対処法を解説する。巻末にチェックリストも掲載。

感想・レビュー・書評

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  • 最初のほうは退屈で、途中でやめようかと思ったけど
    だんだん面白くなってきました。
    読んだこと後悔しません。

    簡単にいえば、熟慮(予期後悔や反実仮想的思考を含む)したうえで、行動する(チャレンジするなど)と、悪い結果が生じたとしても後悔は小さい。
    対人場面での後悔は謝罪、一般的場面では反省や合理化をすることで、その後悔を自分自身の役に立たせることができる。

    いろいろ研究の結果や細かい分析が「言われてみればそうだなあ」というものばかりでした。

    著者上市秀雄さんご自身、高校二年途中から不登校→浪人3年間→大学就職のため一年留年して5年間→就職するも体調くずして二年で退職→大学院修士の入学試験に失敗して一年間の研究生(大学院浪人という意味合いがある)→修士でも一年留年
    「合計六年間も無駄にしてしまった人」
    それらネガティブな経験にうまく対処することができ、経験を活かし、この本ができました。

    うーん、すごい経歴。
    だからこの本はすごく勉強になったんだ。

    だけど、自分が読んで良かったと一番思ったのは、
    半分すぎたところの「確証バイアス」にあった
    「4枚カード問題」が正解できたこと。
    なんと正解者は4パーセント!

    自分は落ちこぼれで、このままではいけないと
    この数年本を読んだりクイズ番組を見たりしている者。
    その成果はなかなか見えないけど
    「風の音にぞおどろかれぬる」という心情かもしれません。

  • 人生に後悔が多すぎて、夜中にふと過去の記憶が蘇ってきて叫びたくなるようなことがよくある。
    そんな自分には『後悔を活かす心理学』というタイトルは手に取ってしまいたくなる力がある。
    ただ読んでみると、まあそうだろうなと既知の内容を改めて知るような内容だった。
    確かにそうなんだよな、でもそれが出来るようならこんな本手に取ってないよ、と思ってしまう。
    当たり前かもしれないが、新しく後悔にすぐ効くような対処法はない。

    とは言っても後悔ってものをここまで深堀りして知ることもなかなかない。
    後悔をまったくしない人生を送れる人間なんてものもそうはいないだろうし、今後の後悔するような出来事を経験する前に本書を読んで知っておけば、もしかしたら多少なりとも助けになってくれるかもしれない。

  • 意思決定モデルのごちゃごちゃした因果関係の図が苦手。この本を買ったことを後悔した。
    著者の体験に根ざしたアドバイスは有用。

  • フローチャートが面白かった。いや、そういう話じゃないんだけど、面白かった。後悔する人しない人いるよね、とはまた別の話。

  • 著者は「後悔」という語を使っているが「期待と現実の差」、つまりGAPに対する認知の問題と捉えると、過去、未来の両方向の認知の歪みと捉えやすくなり、また、他の論述とも結びつきやすくなり、良いと思う。

  • 私のように後悔しっぱなしの人生を歩んでいる人にお勧めの本。
    後悔を学術的に解説し、意思決定と後悔の関係、判断や決定を誤らせる様々な要因、そして後悔を回避する、或いは低減する方法について紹介。
    後悔する仕組みを客観的に認識することができていれば、対処の方法をとることができる。また、後悔の念を低減することもできる・・・はたして、簡単にできるのだろうか??
    本書でも指摘されているとおり、人間の決定プロセスには感情的プロセスと認知的プロセスが存在する。これらは、自動的、非意識的、感情的、ヒューリスティックに作動する「プロセス1」と、意識的、合理的、明示的に情報を処理する「システム2」の2つのプロセスであるが、後悔の念の惹起は、主に「システム1」に起因するのではなかろうか。
    終章に、後悔回避、後悔対処のための10の方法が紹介されているが、これらを実践するためには、明らかに「システム2」を作動させなければならない。すなわち、意識的に取り組む必要があり、相応の訓練が必要である、ということだろう。本書を参考に、くよくよしない自分を目指して頑張ってみよう。

  • 【請求記号:141 ウ】

  • 本書に書いてある教訓は当たり前と言えば当たり前な事なんだけど、為になった。

    自分は高校時代部活を辞めた事をずっと後悔している。あの判断のせいで友達の数は激減し、私の高校時代の青春は殆どない。しかし当時の心境を詳しく思い返してみれば、辞めたことは仕方ないない事のように感じる。
    部活を辞めなければ、受験勉強にも専念することが出来なかっただろうし。
    部活を辞めて友達が減ったという結果だけがずっと自分の心に残り続けていることに気づいた。
    あの経験を活かして、せめて就活は頑張りたいな、、、

    後悔理論 人間は後悔感情を最小化しようとする
    やってできた やってできなかった やらなくてできた やらなくてできなかった
    反実仮想的思想 上向き 下向き 過去展望 未来展望 上向き反実仮想も、役に立つ
    メダリストのポジティブ感情は金銅銀
    確証バイアス チャレンジャー号

    人は決定 評価 フィードバックのループで意思決定
    予期後悔は意思決定する際の中心的役割
    予期後悔は感情と論理的思考の橋渡しも
    cm tpp マルチ商法 予期後悔が効果的に効く

    後悔を回避するための行動
    行動たために生じた後悔は短絡的 しなかった場合さ長期的 選択した原因も消えて後悔だけが残る

    繰り返すことの出来ない状況では行動した方が後悔が小さい
    目標達成には予想の1.6倍の時間が
    程々で満足 サティスファイサーになれ
    後悔した時は決定だけに目を向けて比較しない。関係する情報をシャットアウト
    歳を取れば熟慮的ですなおにうかいれられるようになる

    意思決定をする時は、様々な選択肢に対して予期後悔すべき。特に後悔回避可能性はだいじ。十分に考えた末に選択したなら後悔しないだろう。

    後悔を提言するためには
    合理化 謝罪 代わりの行動
    あまりにも大きい出来事はネガティブから始めてもいい
    効果を受け止めることが大切 対処法の違い

    後悔しないために
    メタ認知能力を身につける
    後悔傾向を知っておく
    クリティカルシンキングをする

    なぜ正しい判断ができないのか
    認知バイアス 確証バイアス
    多数性ヒューリスティック 見た目の多さ少なさに影響を受けて間違える
    情報接触量
    フレーミング効果 本質的には同じでも、心理的な捉え方の違いが異なる現象
    サンクコスト 既に支払ってしまってら今かは回収するのは不可能なコスト

  • 背ラベル:141.8-ウ

  • [鹿大図書館・冊子体所蔵はコチラ]
    https://catalog.lib.kagoshima-u.ac.jp/opc/recordID/catalog.bib/BC14126220

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著者プロフィール

上市秀雄

1964年,山口県生.1990年,千葉大学文学部行動科学科(心理学)卒業,1999年,東京工業大学大学院社会理工学研究科人間行動システム専攻修了.博士(学術).東京工業大学大学院社会理工学研究科人間行動システム専攻助手をへて,現在,筑波大学システム情報系社会工学域准教授.専攻・意思決定論,認知心理学(リスク認知),感情(後悔,後悔予期),社会心理学.

「2022年 『後悔を活かす心理学』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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