ビジネスパーソンのための「言語技術」超入門-プレゼン・レポート・交渉の必勝法 (中公新書ラクレ, 717)

著者 :
  • 中央公論新社
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感想 : 16
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  • Amazon.co.jp ・本 (296ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784121507174

作品紹介・あらすじ

社会で真に求められるのは、論理的思考力を活用して考察し、口頭や記述で表現できる人材である。しかし「国語」の教育は受けたはずなのに、報告書が書けない、交渉も分析もできないという社会人は多い。これまで有名企業や日本サッカー協会などで「言語技術」を指導してきた著者が、社会に出てから使える本当の言語力=世界基準のコミニケーション能力を身につけるためのメソッドを具体的に提示。学生・ビジネスマン必読の一冊!

感想・レビュー・書評

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  • 書籍の表紙からは、ノウハウやテクニックを紹介するような印象を受けるものになっていますが、全ての日本人が習得するべき「言語技術」だと感じました。国語の授業で広く習得していくべきものです。
    第1章で、言語技術とは何かが記載されていますので、抜粋します。

    言語技術 ゲンゴギジュツ language arts ある目的のために言語を効果的に使いこなす技術。人間がコミュニケーションの手段として言語を用いることのできる力を言語能力(language ability)といい、それは、(1)理解・受容する能力(a聞く能力 b読む能力)(2)表現・発表する能力(c話す能力 d書く能力)というふうに分けられるが、これらのそれぞれの能力を、その場の目的に応じて能率的に使用する技術をいう。この場合の技術(technique)は、単なる手先のわざという意味ではなく、わざを行う主体たる個人の人格(personality)・知識・態度までも含めた総合的な力をさしている。したがって、言語技術などということばは浅薄な口さきの器用さにすぎないといやしめるのはまちがいであり、言語生活を高めるうえにぜひとも必要なものと考えるべきである。
    ここまで

    この引用は著者の書棚にあった『講座 日本語Ⅳ 日本時の言語生活』からのものとあります。
    本書は、超入門との表題があるので、さらに学ぶための第一歩なのでしょう。確かに訓練が必要ですが、誰でも習得し得るものですので、習得に向けたトレーニングを日常に取り入れたいと思います。

  • 教育者の著者らしく、「言語技術」をいかに教育機関でトレーニングするかという内容(日本ではあまり見ず、それによる課題感も見られる)。したがってこれを読んでも何かが身につくわけではなく、一方で独学でこのトレーニングをするのも難しく、その意味ではタイトルは適切でない気もする。
    が、さすがは教育機関の手法であり、自分が日頃読むビジネス書とは一線を画していて新鮮。願わくばこれからの学生たちにはこうしたトレーニングをする機会があらんことを。

  • 2023/9/24

  • 貸出状況はこちらから確認してください↓
    https://libopac.kamakura-u.ac.jp/webopac/BB00303157

  • 常に傍らに置いておきたい一冊です。

  • 言語技術について詳しく書かれた本。海外と日本の国語学習の違い。分かりやすく話すルール。物事を分析する重要性。など詳しく論理的に分かりやすく書かれた本。神本。 

  • 20211011

  • 目次(「BOOK」データベースより)
    第1章 言語技術=グローバルスタンダードな母語教育/第2章 対話ー質問を発しながら対話を展開する/第3章 説明ーわかりやすく情報を組み立てる/第4章 記述の形式パラグラフー報告・連絡・相談の基本の型を身につける/第5章 絵の分析ー「見る」から「観る、観察する」へ/第6章 テクストの分析ー文字情報から証拠を集める/第7章 漫画の分析ー高度な分析力で人生が変わる/終章 対話に戻るーさらに多彩な活用方法へ

  • 《グローバル・スタンダードである「言語技術」の教育が、日本の国語教育では扱われていない》

    この問題意識のもと、日本の教育現場に「言語技術教育」を導入しようと情熱を傾けてきた著者が、欧米言語圏で母語教育として当たり前に指導されている「言語技術教育」の概要を新書版に凝縮して紹介する

    幼児から高校卒業まで12年以上もの歳月をかけ、地道に繰り返し訓練する言語技術のうち、

    ・対話の型を習得するための問答ゲーム
    ・説明文の2つの型のうち空間配列型の説明
    ・絵、文学作品、漫画のテクスト分析(クリティカル・リーディング)

    について語られる具体的メソッドは興味深く、いまからでも学び直したい

    著者の提唱する言語技術教育にいち早く反応したのが日本サッカー協会の現会長田嶋幸三だったという

    その後、言葉の教育と一見関係なさそうなJOC、日本サッカー協会、日本テニス協会などのスポーツ団体が訓練に乗り出した

    教育界では一部の私立幼稚園と小中学校が教科として導入、高校と大学を飛び越してJR東日本、JALなど高い言語技術能力を持つ人材を求める企業が関心を持ち取り入れている

    《この一冊が母語力の高い学生を求める企業の興味を刺激し、教育の変革に少しでも繋がるきっかけになれば、筆者としてこれほど嬉しいことはない。》──「おわりに」

    著者は1990年に開設したつくば言語技術教育研究所所長
    ちなみに「三森」は「さんもり」と読む

  • 長年「言語技術」を指導してきた著者が、社会に出てから使える本当の言語力を身につけるためのメソッドを提示。

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著者プロフィール

つくば言語技術教育研究所所長。日本読書へのアニマシオン協会副会長。財団法人ソニー教育財団評議委員。平成18年度文部科学省言語力育成協力者会議委員。
日本サッカー協会コミュニケーションスキル専任講師、麗澤中学・高校非常勤講師、茨城県立中央看護専門学校非常勤講師、朝日カルチャースクール講師、
東京生まれ、中高4年間をドイツで過ごし、ドイツ式論理トレーニングを学ぶ。上智大学ドイツ語学科卒。丸紅勤務後、1984年にドイツ式作文教室を主宰、1990年言語技術教室開設(現つくば言語技術教育研究所)。
主な著書=『外国語を身につけるための日本語レッスン』『子どものための論理トレーニングプリント』

「2002年 『手のなかのすずめ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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