- Amazon.co.jp ・本 (280ページ)
- / ISBN・EAN: 9784121507945
作品紹介・あらすじ
事務次官、それは同期入省の中から三十数年をかけて選び抜かれたエリート中のエリート、誰もが一目置く「社長」の椅子だ。ところが近年、セクハラ等の不祥事で短命化が進み、その権威に影が差している。官邸主導人事のため省庁の幹部が政治家に「忖度」しているとの批判も絶えない。官界の異変は“頂点”だけに止まらない。“裾野”も「ブラック」な労働環境や志望者減、若手の退職者増など厳しさを増す。いま日本型組織の象徴と言うべき霞が関は、大きな曲がり角を迎えているのだ。事務次官はどうあるべきか? 経験者や学識者に証言を求め、歴史や法をひもとき、民間企業や海外事例と比較するなど徹底検証する。長年、大蔵省・財務省をはじめ霞が関を取材し尽くした生涯一記者ならではの、極上ネタが満載。
プロローグ――霞が関の「聖域」
1章 その椅子のあまりに軽き――相次ぐ次官辞任劇の深層
2章 「名誉職」に過ぎないのか――事務方トップの役割を探る
3章 社長と次官――「組織の長」を比較する
4章 冬の時代――先細る天下り先、激減する志望者
5章 内閣人事局の功罪――幹部人事はどうあるべきか
6章 民間と女性の力――改革なるか人事院
エピローグ――「失敗の本質」
感想・レビュー・書評
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勉強になりました。政治主導はどうやればうまくいくんでしょうね。
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長い年月をかけ出世競争に打ち勝った人物がセクハラなどの不祥事で辞任するケースが多い。そもそも事務次官のポストはキャリア期間1〜2年で交代している。事務方トップとして責任を果たすというよりも、所詮事務次官も出席の中の一つのように思えてしまう。最近では国家公務員について東大からの就職率が低下しているが、ブラック労働に低賃金の今の現状から見れば、当たり前のことだろう。
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タイトル的に事務次官にフォーカスしているのかと思ったらそうでもなかった
広く浅くという感じである -
そこそこ面白かった。
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官界はトップが権威失墜、人気も低迷。組織の長はどうあるべきか。経験者の証言、企業や海外との比較、生涯一記者の極上ネタで迫る。
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大蔵省・財務省を中心に歴史を紐解いて各官庁における官僚のトップ「事務次官」の実像に迫り、事務次官制度の見直しを展望。
著者の記者経験に基づく事務次官を巡る種々のエピソードは興味深く読んだ。幹部公務員制度についても問題意識も理解するところである。
しかし、「群盲、象をなでる」という感じで、事務次官が具体的にどんな仕事をし、各官庁でどんな役割を果たしているのか、本書を通読しても結局のところよくわからなかった。
事務次官制度に競争原理を導入するという著者の改革案も、現状の事務次官が本当に「名誉職」に甘んじているのかが不明であり、また、各省庁の専門性の観点や官僚のモラールの観点等から、もう一つ納得感がなかった。 -
官僚の生の声が興味深い。
人事のあり方が、組織の行動も
きていしていることが読み取れた。 -
東2法経図・6F開架:B1/5A/794/K