ソクラテスの弁明ほか (中公クラシックス (W14))

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著者 : プラトン
制作 : 田中 美知太郎  藤沢 令夫 
  • 中央公論新社 (2002年1月1日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (492ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784121600226

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ソクラテスの弁明ほか (中公クラシックス (W14))の感想・レビュー・書評

  • 哲学に生き、死んだ人。哲学・思想と行為を一致させた人。自らの命を度外視して正しさを主張した。

    哲学の基本書。プラトンの著作はたいてい対話形式で書かれているが、この著作に限っては、途中メレトスとのやりとりがあるものの、主としてソクラテスの一方的な独白形式で話が進む稀な作品。確かに弁明という性質上、形式的には必然かもしれないが、ソクラテス自身が聞き惚れそうになったと言うほどの (流されないようにと陪審員へ注意を促すのが真意だろうが)メレトス側の弁論が一切書かれていないのは、双方の主張を取り上げて吟味するプラトンの一連の作品からすると読者にとってあまりに一方的で異例な事のように思われる。例えば饗宴においてソクラテス以外の人々がエロースに関して延々と自説を述べたように、ソクラテスに関係ないから割愛するということはありえないわけだし。『ソクラテスの弁明』は「ソクラテスの」ということがまず面白い。

    無知の知を語るようになった経緯、当時のソクラテスがアテナイにおいてどういう扱いであったのか、また彼自身がどうやって生きてきたのかを知ることが出来る。社会的・処世的・通俗的正しさではなく、論理的に、正しさにおいて正しい選択をする、自己の哲学に生きた哲学者の滑稽とも不器用とも勇敢ともとれる最後を目撃することができる。政治的謀略において告訴されたこの裁判でも、彼はついぞ自身を曲げることなく、避けることのできた死刑が確定する。これは生き様です。

  • 170301
    ソクラテスの弁明
    クリトン
    読了

    図書館

  • プラトンが自分の思想を披瀝するために会話体を使っているのだから、意見と反論、そのまた反論だけで構成されているに違いないと思っていたのですが。
    結構カリクレスとか、「もういいよ、君(ソクラテス)がそう言いたいんならそうなんだろう」的なことを言っていて面白かったです(笑) あれですね、ツイッターでの議論みたい。

  • 「自然の正義が燦然と輝きでるのは、このときだ。」カリクレス
    ソクラテスの弁明というよりも、ソクラテスの強弁。
    ただし、「クリトン」時の説得力は素晴らしい。
    また、「ゴルギアス」でのカリクレスとの対話も面白い。
    特にカリクレスの主張が、ソクラテスも言うように大胆で素直なものである。

  • 有名な古典。何回か読もうとしていたが、挫折し、再度チャレンジしたが、やっぱり挫折した。
    史実をしっかり書いたというより、ソクラテスの事件を基にして、伝えたいことを書いているようで、古典だけに書き方もくどくてよみづらい。
    ソクラテスの言動も、ちょっと傲慢な部分があり、読む気がうせた。

  • やはり難解だ。それでも、したり、という箇所もある。時間をおいて再挑戦してみたいと思います。

  • 哲学者の代表みたいなソクラテス。
    彼自身は著作を残していないのだけれど、
    弟子であるプラトンがソクラテスの対話を書き残したため、
    今日までその名が残っているんだそうな。

    こうしたプラトンの著書はほぼ対話形式になっているので、
    小難しいイメージのある哲学書の中では異例的に読みやすくわかりやすい。


    「ソクラテスの弁明」
    ソクラテスが被告となっている裁判での弁論。
    結局彼は死刑になってしまうのだけれど、
    敬虔な神の僕である彼の「正しさ」に対する態度には胸を打たれた。
    こういう姿勢はカントに似ていると思う。

    有名な「無知の知」のくだりもここに収録されている。


    「クリトン」
    死刑を待つソクラテスがいる牢屋に、
    親友であるクリトンが脱獄を提案するところの対話である。
    「ただ生きるのではなく、善く生きる」という、
    有名な一節はここで語られている。

    親友を説得するソクラテスの様は、
    刑事コロンボや古畑任三郎のそれに近い。
    福沢諭吉にも近い気がした。

    法律を擬人化して語るところも面白かった。


    「ゴルギアス」
    「ゴルギアス」って音の印象だけで悪役っぽい。
    弁論家ゴルギアスとその弟子ポロス、
    そして政治家カリクレスを相手に、
    弁論術はいかにあるべきか、
    正義はいかにあるべきか、を
    コロンボよろしく論駁していく様は小気味良いが少々胡散臭くもある。

    なんだか「正しさ」に固執するあまり、
    ただの強者の理論を展開しているだけのような向きがあるのではないかしらん。

    わたしはどちらかと言えば、
    「清濁併せ呑む」という考え方のほうが好きなので、
    「正」も「悪」も包摂しうる思考をこそ奨励したいと思う。

    もちろんソクラテスの言っていることは正しい。
    しかし正しすぎるんだよなぁ、という感じ。

  • 目次

    哲学の源流プラトン

    ソクラテスの弁明
    クリトン
    ゴルギアス

    ソクラテスの弁明の途中で断念、、、

  •  法学部生は必読。たとえ法曹志望でなくても本書は一度くらいは目を通しておくべき基礎古典だ。ソクラテスの問答法がいかなるものかがよくわかる。と同時に彼の人生哲学の真髄がどういったものであったかということも知ることになるだろう。

     さて、今日誰もが認めるようにソクラテスは偉大な賢人で、真の哲学者であった。にもかかわらず、裁判の結果、処刑されることになる。なぜかというと現状に満足している多くの人にとって強烈な毒薬であったからである。「君は、疑いで人の心をしびれさせる電気鰻に似ている」といった人があったように、ソクラテス式の問答法によって人は疑念で心揺さぶられることになる。安定から不安定への動的変遷が対象に発現することになる。真の「徳」へと至るために必要な運動であっても、できれば避けたいことだろう。この事実から推測される帰結は何かというと、ソクラテスは特定の誰か
    の深遠な謀略によって死刑に処せられたのではなく、市民の集合的無意識に殺されたということだ。なんとなれば彼は巧みな弁論術によって市民の心を動かし圧倒的過半数をもって無罪を勝ち取ることもできたはずなのだ。しかし自身の神から賦与された使命を優先した。自己のなすべきことのために信念を曲げるつもりなど毛ほどもなかった。そしてたとえ裁判結果が理不尽なものであったとしても国家の決定には従うことこそ正義であるという結論に至りそれを受けれたのである。彼を真の哲人といわずなんというのか。

  • 哲学としてよりソクラテスの思想として読みました。
    命を捨ててまで自らの信念を曲げず、まさに哲学に生き哲学に死んだという人。
    彼を滑稽と思うか正義と思うかは読み手によって違うと思う。
    同時収録されていた「ゴルギアス」が面白かった。
    古典古代の政治哲学に興味が湧く作品。

  • 世紀を超えて残る名作はぜひ読んでおきたい。

    対話する脳味噌が鍛えられてよい作品だと思う。

  • あまりに有名な「ソクラテスの弁明」を読みたくて買った。
    意外にも読みやすかったです。
    ソクラテスの弁明は一気に読みきったけれど
    残りのお話は途中までで中断。

  • 人類にとって必読の書。

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