歴代天皇総覧 増補版-皇位はどう継承されたか (中公新書 1617)

著者 :
  • 中央公論新社
3.73
  • (4)
  • (3)
  • (2)
  • (1)
  • (1)
本棚登録 : 100
感想 : 9
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (362ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784121916174

作品紹介・あらすじ

すべての天皇の生涯と事績を叙述したロングセラーに「平成の天皇」の項を追加し、補論「皇統の危機はどう回避されたか」を収録。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 元々買っていた本だが、忘れているうちにメリカリ行きとなっていたため、図書館で借りて読了。全天皇の業績が約2〜3ページでまとめられているもの。
    古代天皇は正直読みづらかったが、いわゆる大化の改新以降は登場人物も歴史で学んだ人が出るようになり、おもしろく読めた。
    日本史好きなら勧めることもできるが、やや人を選ぶか。日本史を網羅的に理解した基礎知識がなければ、苦痛だろう。

  • 日本史学んでいる人で天皇をマスターしたい人にオススメ
    中公新書の中で一番好きな本です
    系図、年表も載っているので便利です

  •  本書は、ある親戚の方のお宅にあったものをお借りしていたが、書店で増補版が発行されていると気づき、あらためてそちらを購入したもの。
     神武天皇以降、今上天皇に至る歴代の天皇についてそれぞれの事績等がまとめられている。日本の歴史を最初から現代まで一通りおさらいする感覚にもなるし、一方で、知識として知っていた以上の内容も得られたものと思う。
     もちろん、日本史の授業などで知識はあったはずだが、次の皇太子や天皇の決定をめぐっては、皇族だけではなく、時代時代の権力者たちが強く介入してきたのだということが、あらためて読み取られた。イメージとしては、時の実力者たちの影響で天皇が実質的に交替させられたり、または皇位を得んがために権力者にへつらう皇族たちがいたというのはショッキングだが、ある意味そうしたことが可能であったからこそ、天皇という存在自体は変わらずずっと存在し続けてきたということなのかもしれない。
    著者は、継体天皇の章など古代では、別の王朝に置き換わった説があることも示唆していたし、道鏡などの危うい例はあったのかもしれないが、それでも、血統という正当性なしに皇位を簒奪し得た者がこれまでいなかったというのは、興味深いことだと思った。史実を述べている本なのでその必要はないはずだが、読んでいて皇位の継承が危うくなりそうになるとなぜか少しはらはらするような感覚があった。
    また、女性天皇も江戸時代以前には少なからず実例があり、また女性天皇の即位には、時代に皇位を継承するためのいわば中継の役割というのか、実際上の必要性があったものと思われた。
     天皇をめぐっては色々な意見や議論があるものと思われるが、どのような考えを持っているにせよ、本書をつうじて天皇という存在の独特さについて、その一端でも理解できたようにも思う。本書は、いわば天皇制をキーワードに日本の歴史を概観しており、観点がばらついていない分、理解がしやすかった。

  • 図書館で借りた。
    全歴代天皇について書かれた本。120を超えるので、並べるだけでも膨大な量になるが、その一人ひとりについて書かれている。
    ただ、内容にそう特徴を感じなかった。Wikipediaを読むのとどこまで違うかな…

  • すべての天皇の生涯と事績を叙述したロングセラーに「平成の天皇」の項を追加し、新章「皇統の危機はどう回避されたか」を収録。

  • 東2法経図・6F開架:B1/5/1617b/K

  • 代々の天皇がどのような歴史をだどったかよくわかった

全9件中 1 - 9件を表示

著者プロフィール

1956年東京生まれ。1980年慶應義塾大学法学部政治学科卒業、1985年同大学大学院法学研究科政治学専攻博士課程単位取得退学。1985年慶應義塾大学法学部専任講師、1989年同助教授、1993年同教授。この間、1988年~89年、2000年~01年米国スタンフォード大学フーバー研究所訪問研究員。

単著に、『明治国家と官僚制』(芦書房、1991年)、『天皇親政』(中公新書、1995年)、『日本行政史序説』(芦書房、1998年)、『天皇と官僚』(PHP新書、1998年)、『日本の医療行政』(慶應義塾大学出版会、1999年)、『歴代天皇総覧』(中公新書、2001年)、『女帝誕生』(新潮社、2003年)、『大久保利通』(吉川弘文館、2005年)『明治天皇』(中公新書、2006年)、『象徴天皇制と皇位継承』(ちくま新書、2008年)、『明治留守政府』(慶應義塾大学出版会、2010年)、『新・皇室論』(芦書房、2013年)、『皇室がなくなる日』(新潮選書、2017年)、『歴代天皇総覧 増補版』(中公新書、2021年)。
共著・編著として、『明治期医療・衛生行政の研究』(ミネルヴァ書房、2011年)、『公共政策の歴史と理論』(ミネルヴァ書房、2013年)、『時代が求める後藤新平』(藤原書店、2014年)、『なぜ日本型統治システムは疲弊したのか』(ミネルヴァ書房、2016年)、『天皇退位 何が論じられたのか』(中公選書、2020年)ほか。

「2022年 『天皇・皇室制度の研究』 で使われていた紹介文から引用しています。」

笠原英彦の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×