- Amazon.co.jp ・本 (370ページ)
- / ISBN・EAN: 9784122003668
感想・レビュー・書評
-
久々にスカッとしたお話でした。お峰、カッコいい!
詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
有吉さんにしては・・・
というか、お峰の意図はわかるけれど、ただただお金を使うために苦労して贅沢するような人かな?と違和感。
最終的に誰かのためになるように使うような人かと思うのだけど・・・。 -
期待を裏切らない面白さ。着物がとても素敵。満開の桜の下で衣装競べなんて一度でいいからやってみたい。江戸で都の桜が舞う場面も素敵だった。うっとり。
-
題名にもある峰。
有吉作品には珍しく、大人しく従順なヒロインだと思いきや、中盤からだんだんぶっとんでいって、有吉佐和子的な女性になるさまになぜか安心感。
終着点は粗方想像できたけど、それでも峰の行動にはらはらさせられた。
後半は確かに強引で無茶があるが、破茶目茶な幕引きもたまにはよいかなと。
ただ途中から真砂屋そのものをどうするのか?というテーマに移っていくのだが、個人的には初めのほうの真砂屋の仕事っぷりにワクワクしたのでそこをもっとメインで読みたかったという気はする。 -
初有吉先生。もっと着物がたくさんでてくると思ってました。残念。映像で観たいです。
-
初の有吉佐和子作品。
江戸時代に生きた材木問屋の夫婦の物語。
石屋の三男坊の甚三郎と材木問屋の一人娘お峰の純愛を中心に江戸時代のの閉塞感を描きながら、たくましく生きる町人を描き切った長編。
ひとつひとつのディティールが非常に素晴らしく、江戸の空気感を非常に濃く感じる。
特にセリフ回しは素晴らしく、耳からテンポのイイ江戸弁が聞こえてくる感じが心地よい。
ただ・・・・
物語としては破綻している。
前半は甚三郎・お峰をとりまく江戸の日常だが、後半からはサスペンス調の展開に。
お峰の描き方も前半の少女を思わせる透き通った感じが、後半では男っぷりを感じる江戸女に。
お峰の変化について、原因・心理的変化の描写が少ないため、読者側が非常に混乱する。
なぜ?のままラストへ一気にスパートをかけるが、謎は謎のまま、よさげな雰囲気で物語は終結。
う〜ん残念。
この一点だけでもクリアされていたら、間違いなく
後世に残る傑作になったのにな。
余談だが、物語の重要人物のひとりである七兵衛は圧倒的な存在感!
生き方・思想共に学ぶことが多かった。
デフレの今こそ、七兵衛の生き方が見直されるかも。 -
有吉作品にこれから入りました。江戸時代の羽振りのいい大店の若夫婦の話。ちゃっきちゃきの江戸の粋が感じられます。また昔の本?江戸時代?と敬遠することなくすんなり話に入り込めます。最後までひきこまれ、また最後がふるってる。とにかく面白い。着物好きさんも楽しめる作品。
-
江戸時代に生きる御新造、お峰と婿入りの甚三郎が様々な困難を乗り越え本当の幸せをつかむストーリー。
人物描写においてはどの登場人物も語るに奥深く、現代社会と重ねてみるな中で、人間の変わらぬ本質を垣間見れます。
激動する時代の中、賢くブレない彼らが今この時代に生まれていたら、どんな生き方をしたのだろうと想像してしまいます。