- Amazon.co.jp ・本 (237ページ)
- / ISBN・EAN: 9784122012691
感想・レビュー・書評
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父が良かったというので読んでみた。平家が隆盛を極める前後の時代において、二条院讃岐という女性について、4人の女声が語るという王朝物語。歴史の素養があると楽しめるのかなと思うが、私にはあんまり面白くなかった。
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歌の名手、源頼政の家に纏わる物語。四人の女によって、日陰に生きた人間の暗さが静かに語られる。
能の「頼政」を見たくなる。 -
二条院ノ讃岐の物語というより、父の源頼政を中心として語られている。
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平安末期の保元・平治の争乱に絡む、骨肉相食む権力闘争、複雑な人間模様が、多角的かつ平易な語り口で綴られる。
語り部となる四人の女達は、立場も個性も視点も解釈も異なる。
顔立ちが想像できそうな描き分けと歴史的背景の読み易い説明が、作品を単なる年表事項の羅列に落とさない。
表には出ない彼女達の人生は、著名人との関わりが深く折り込まれ、歴史を舞台裏から眺める心地。
二条院に仕えた女房・讃岐と、その父である源頼政は、語られる焦点ではあっても主人公でも中心人物でもない。
それでも、讃岐の希薄な不気味さ、頼政の寡黙な鬱屈は、その時代の底流を成す人間の生々しい謎を想起させる。 -
二条帝と讃岐のSMにびっくりした…。仲綱のこと好きすぎておかしい。ほんとは同母兄妹だよね…
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二条院の讃岐は、百人一首でしか知らなかった。謎の生涯について、関わった人からの証言、というスタイルを取っているのが面白い。