私は魯山人を尊敬している。
魯山人は最初は書家として
芸術家のスタートを切った。
本書は題名の通り、
その魯山人の書についての
考え方が述べられています。
内容は正直、
万人にオススメ出来る本ではありません。
ただ私は非常に興味深く
読ませてもらいました。
しかし書に対する理解や
魯山人についての理解や
生きた時代背景に対する理解が無いと
内容が理解できないと思います。
ですので、万人にオススメ出来る本では
全くありません。
魯山人や書に興味のある方でしたら、
一読の価値があると思います。
内容に関して個人的に非常に笑ったのは、
徳川宗家16代目の徳川家達の人物と書を
あまり高く評価していないことです。
徳川家達は魯山人を全面的に支援しました。
「魯山人の生涯最大のパトロンの1人」
と言っても過言ではないはずです。
そのような人物の書を
あまり高く評価しないところが
魯山人の面白いところです。
ここが魯山人の魯山人たるゆえんなのでしょう。
だからこそ私は魯山人に
魅力を感じているのだと思います。
そのような細かい事まで知っている人は、
非常に楽しめる本です。
だからこそマニアックな私には
非常に面白い本でした。