狼は帰らず: アルピニスト・森田勝の生と死 (中公文庫 さ 39-3)

著者 :
  • 中央公論新社
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本棚登録 : 167
感想 : 25
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  • Amazon.co.jp ・本 (324ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784122032866

作品紹介・あらすじ

"狼"と呼ばれ、20年間攀じ登ることしか考えていなかった孤高のクライマー森田勝。谷川岳、アイガー、K2と、なにかに復讐するかのように、森田は死と隣り合わせの岩壁に挑み続けた。登山界になじまず、一匹狼として名を馳せた男がたどった修羅の生涯を、迫真の筆に描く山岳ノンフィクションの名作。

感想・レビュー・書評

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  • 先鋭的な何故登山に人生の殆どを捧げてしまうのかわからない。だが、丁寧な取材に基づくこの物語で、森田の場合はわかるような気がした。

  • 男の相棒は渇き

    女や金で腹は満たせても
    渇きは癒せない

    自己ブランディングで虚飾
    渇きは癒せない

  • 想像していた人物像とだいぶ違っていたので驚いた
    wikipediaと他ネットの情報だけで想像した限りだと「孤高の人」「一匹狼」という印象があったのだが
    読み終わってみると、なんて可愛い人なのだろうという目上の人に対して使っていいのか迷う表現が浮かんだ

    人が苦手で黙々と登って行くタイプだと思っていたのだが、どうやら人が好きだけどどうしたらうまくコミュニケーションを取れるのかがわかっておらず
    空回りをしてしまう
    でもその空回りも純粋だからと見守ってくれる人がいたから孤立しなかった
    人に恵まれているのかな

    彼は最初から最後まで自分の信念と戦ったのだろうなと思った
    K2のサミッターになれなかったのも己が選んだ末、自分に敗北
    だから降りてからポツリと自分が悪かったと零した
    K2、C1で仕事をしていたと読んで驚いた
    グランドジョラスに2度目の登攀をしたのも己に勝つため

    長谷川氏と何か因縁があると思っていたのだが、森田氏自身の問題でモヤモヤしてしまったのかなと思った

    当人にしかわからないことだけども
    佐瀬氏が森田氏にインタビューをしていたらどんな本になったのだろうと思ってしまった

    狼は愛情深い
    タイトルはそれも汲んで付けているのかなと思った
    おそらく人が好きで好きででも表現できるのは山しかなくて山でしか生きれなかった人の人生

    もっと知りたい

  • 森田勝は神々の山嶺の羽生丈二のモデルにもなったクライマーってことで読んでみた。羽生ほどぶっ飛んでないけど、かなり羽生丈二してる。山を知らなくても理解できるように難しい用語などは極力廃してあるようだし、1人の男の生き様を垣間見ることができる良いノンフィクションだと思う。グランドジョラスでの壮絶な生還の様子はもう少し筆を割いて欲しかったかな。グレーディングがデシマルでもフレンチでも無いRCCグレーディングなので、6級とか言われてもわかりづらかった。

  • クライマー森田勝の生涯を綴った山岳ノンフィクション。
    まさに愚直としか言いようが無い生涯。読みやすいし面白かった。

  • 神々の山嶺の羽生のモデルの人。
    文章いう枠を通してみると魅力的に見えてしまうが、
    周りにいて付き合いたいかと思うとやっぱり無理だなぁ。
    ほかの人も書いてたが、
    山野井氏みたいにソロに徹し切れなかったところが
    悲劇なのかもしれない。

  • 羽生丈二のモデル、森田勝の話。
    天才クライマーではなかった。山にかける執念が強すぎて、日常では生きられなかった男。
    そんな彼が家庭を持ち、信頼と尊敬を得ていって、心底良かったねと思う。最後には人に説教までして作者に呆れられる。
    石井スポーツの人とか、どれだけいい人なんだよ。

    文章も読みやすかった。マンガだったら森田が主役、長谷川がライバルイケメンだよなあ。

  • 孤高のクライマー森田勝。一匹狼として名を馳せた男がたどった修羅の生涯を、迫真の筆に描く山岳ノンフィクションの名作。 神々の山嶺の後から読みましたが、こっちの方が熱いですね。

  • 彼のほうが充実しているかな

  • 世渡り下手
    子供のような純粋な心、少年のようなひたむきさ
    単独行には向かないクライマー、淋しがりや
    人と心を通じ合う才能

    アルピニスト・森田勝さんの物語(ノンフィクション)

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