中国武将列伝 下巻 (中公文庫 た 57-2)

著者 :
  • 中央公論新社
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本棚登録 : 109
感想 : 4
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  • Amazon.co.jp ・本 (327ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784122035652

作品紹介・あらすじ

歴史小説の使命とは魅力的な虚像をつくること-史実の表と裏に通ずる著者が語る、英傑たちの活劇と哀歓。無実の罪で獄死した国民的英雄、岳飛。文武兼備の妻と共に幾多の戦場を駈けた韓世忠。-花ひらく長安の都・唐代から落日の紫禁城・清朝まで、武将達の列伝と共に中国史を、そして同時代のアジア、世界を斬る。

感想・レビュー・書評

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  • さすが博士号取得者だけあって,参考文献の量が尋常ではない.一人一人のエピソードは数ページ程度だが,それらが有機的につながった,中国史のコンパクトな叙事詩のよう.今回絞りに絞って挙げられた99人一人一人に思い入れがあり,誰を主人公に次の物語を紡ぐか自ら検討するための叢書とも取れる.上巻より下巻の方が語り口に熱を帯びるのは,より史実が残って為人が明瞭故か.

  • 全2巻

  • [評価]
    ★★★★☆ 星4つ

    [感想]
    下巻は唐~清までの中国武将を扱っている。
    この本を読んでいると日本で有名な春秋戦国、楚漢戦争、三国志以外の時代の歴史小説が読みたくなってくる。
    特に五代十国時代や宋時代は魅力的な人物が揃っているので是非に読んでみたくなった。

  • 下巻は唐の高仙芝から始まって、清の劉永福までです。
    その後「蛇足」とことわって陳慶之や、その他数名を載せてくれています。

    文庫本になる際に、ハードカバーの時に見つけられなかった人物
    を相当なテンションで語ってくれています。
    このハイテンションぶりをみると、心底好きなんだなと微笑ましく
    思えてきますね。

    ですが上巻と同様、三国志以外の中国史にスポットが当たりにくい
    現状にご不満の様子で、さりげなく他者を貶す悪癖が随所に
    出てきます。
    そこが、やや残念なところです。

    三国志以外の中国史に興味がある方や、微笑ましくも残念な(笑)
    田中先生に興味がある方は必見です。

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著者プロフィール

1952年熊本県生まれ。学習院大学大学院修了。1978年「緑の草原に……」で幻影城新人賞を受賞しデビュー。1988年『銀河英雄伝説』で第19回星雲賞(日本長編部門)を受賞。2006年『ラインの虜囚』で第22回うつのみやこども賞を受賞した。壮大なスケールと緻密な構成で、『薬師寺涼子の怪奇事件簿』『創竜伝』『アルスラーン戦記』など大人気シリーズを多数執筆している。本書ほか、『岳飛伝』『新・水滸後伝』『天竺熱風録』などの中国歴史小説も絶大な支持を得ている。

「2023年 『残照』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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