マンガ日本の古典 (16) (中公文庫 S 14-16)

著者 : 竹宮恵子

• 中央公論新社 (2000年7月25日発売)

感想・レビュー・書評

[chiakihiranoさんの感想 · 2022年11月10日]

佳境に入ってきた『鎌倉殿の13人』。
三谷幸喜が「実質、これが原作」と言ったという竹宮惠子版『吾妻鏡』を読んでみました。
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『吾妻鏡』はもともと歴史書。軍記物の『平家物語』のようにわかりやすいストーリーがあるわけではないので、そのまま読んでもあまりおもしろくないのですが、そこは竹宮惠子さん、うまくまとめています。
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『鎌倉殿』では実衣をときめかす琵琶の先生として出てくる結城朝光が、若いころから頼朝に仕えていたことがわかるので、頼朝亡きあとの「忠臣二君に仕えず」も重みが違ってきます。
佐々木や千葉の一族も挙兵のころから出てくるので頼家時代の不満とか理解しやすい。
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上巻の表紙が頼朝、中巻が義経、下巻が実朝。
下巻の最初のほうで頼朝が亡くなるので、『鎌倉殿』を見てると下巻はだいぶ話が圧縮されている感があります。
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『鎌倉殿』の畠山殿が「見栄えがいい」のは竹宮惠子版の影響でしょう。畠山重忠、17歳で頼朝の前に現れてから、武芸に秀でて公明正大、終始かっこいいです。
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そのほか、実朝と和田朝盛（和田義盛の孫）の仲が『鎌倉殿』では泰時への片想いに変換されてます。
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公暁と駒若のBL設定にはちょっと驚いたのですが、たしか永井路子の『北条政子』でもふたりの衆道が書かれていたはず。
定番の設定なの？と調べてみましたが、他には永井路子の『炎環』と『北条政子』を原作にした『草燃える』くらい。
『北条政子』が1969年で、竹宮惠子版『吾妻鏡』が1996年なので、永井路子の設定を竹宮惠子が踏襲したということでしょうか。
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しかし、『マンガ日本の古典』シリーズ。カバーの一覧を見ると、さいとう・たかを『太平記』、牧美也子『好色五人女』、安彦良和『三河物語』とか豪華なラインナップですね！

https://chiakih.blogspot.com/2022/11/blog-post_10.html

[yuko-romarinさんの感想 · 2022年8月24日]

承久の変について詳しく知りたかったけど、そのへんは端折られていてガッカリ。よくよく考えれば朝廷に向けて矢を放った人物なんて、日本史上他にいないんじゃないか？
そう思うと義時って凄い奴なんだな。

公暁の実朝暗殺に関して裏があった？かもしれない…やっぱり義時怖い。頼朝よりも怖い。

[ざきさんの感想 · 2024年1月4日]

鎌倉幕府も平穏無事だったわけでなく様々な謀反や戦乱があったことを改めて学んだ。

[司書KODOMOブックリスト（注：「司書になるため勉強中」のアカウントです）さんの感想 · 2023年12月11日]

NDC726
「『吾妻鏡』は鎌倉幕府の公用記録書である。治承四（西暦一一八〇）年四月から文永三（一二六六）年七月までの鎌倉幕府の事績が編年体で記されている。約十二年間分の欠落箇所があるが、それが意図的なものかどうかは不明。徳川家康も愛読したと伝えられており、中世武家社会の様子を知る上で、大変貴重な資料のひとつである。下巻では建久七（西暦一一九六）年の政変以降を描く。」

〈目　次〉

第十四章　朝廷政変
第十五章　二代将軍
第十六章　蹴鞠百か日
第十七章　頼家謀殺
第十八章　時政失脚
第十九章　もずの早贄
第二十章　和田の乱
第二十一章　欣求浄土
第二十二章　右大臣実朝
第二十三章　上皇謀反
第二十四章　新時代

[ghostriderさんの感想 · 2022年5月7日]

鎌倉殿の１３人に関連して図書館で借りた。頼朝の死去，二代将軍，三代将軍，北条氏の執権制度，承久の乱。私の祖先は鎌倉の時代は何をしていたのだろう。約800年前か，先祖をたどっても意味はなく，一族が何していたのかくらいでしか想像できないなぁ。そうやってこれからも歴史が続いていくと考えると驚異だ。

[kitkityoさんの感想 · 2022年3月23日]

竹宮惠子さん好きです

[たすきがけさんの感想 · 2022年1月21日]

「吾妻鏡」に興味を持ったので、まずは漫画で。
竹宮恵子さんという馴染み深い絵で、ひきつけられました。

[ハマタケさんの感想 · 2021年2月25日]

平家物語読み終え、今度は源氏側の観点から捉えたくて、吾妻鏡読みました。正直、人物多くてあまり入り込めませんでした。歴史の知識がもっとあったら楽しめたかも。

[ロカさんの感想 · 2020年1月12日]

鎌倉時代の終焉。
承久の乱となり、また乱世へ。

[ヒロセマリさんの感想 · 2016年3月14日]

レビューは上巻にまとめて書きました。