密教 改版: インドから日本への伝承 (中公文庫 B 2-4 BIBLIO)

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  • 中央公論新社
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  • Amazon.co.jp ・本 (278ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784122039018

感想・レビュー・書評

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  • インドから中国を経て日本へと伝えられた密教の歴史を、師から弟子への相承関係をたどりつつ解説している本です。

    本書ではまず、密教の基本的な考えかたが説明されています。そのさい著者は、密教の二大経典である『大日経』と『金剛頂経』が、実在する釈尊ではなく大日如来によって説かれているということに目を向けるとともに、密教において相承が重視される理由を明らかにしています。

    その後、大日経系(胎蔵部)および金剛頂経系(金剛部)の二部の相承関係をたどり、その担い手たちの人物像を解説しています。そのうえで、二部を統一した恵果と、その教えを受け継いだ空海をとりあげ、さらに天台密教における相承関係についても触れられています。

    一般の読者にも読むことのできるわかりやすいことばで書かれた本ですが、著者が「文庫版のあとがき」で「呱々の声をあげて以来、もう十数年たつが、不思議なことに類書はまったくといってよいほど見かけない」と述べているように、密教の入門的解説書のなかでもユニークな構成となっていて、密教に関心をもつ読者に裨益するところが大きいのではないかと思います。

  • 初めてインドに行くので、インドについて調べるたいと思っています。
    ヒンズー教については、タイに行ったときにホテルの前で儀式をしていたのを遠巻きに眺めたことがあります。
    仏教との違いがわかりませんでした。ここにいう密教というのも、仏教、ヒンズー教との違いがあるのかどうか、実際に見て確かめたいと思います。

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著者プロフィール

1929年 和歌山県高野山に生まれる。1951年 高野山大学文学部密教学科卒業。1959年 東北大学大学院文学研究科印度学仏教史学科博士課程修了、文学博士。現 在 高野山大学教授、高野山専修学院長。著 書 『密教の歴史』(平楽寺書店)、『密教―インドから日本への伝承―』(中公文庫)、『理趣経』(同)、『密教』(岩波新書)、『密教・コスモスとマンダラ』(NHKブックス)、『松長有慶著作集』全5巻(法藏館)他多数。訳 書アジット・ムケルジー『タントラ 東洋の知恵』(新潮社)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

「1994年 『密教大系』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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