寂聴今昔物語 (中公文庫 せ 1-15)

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  • 中央公論新社
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  • Amazon.co.jp ・本 (307ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784122040212

感想・レビュー・書評

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  • 清少納言の恋人である陸奥前司橘則光が話に登場してきたり、安倍晴明が出て来たりしました。
    また、中国やインドの話もあったりして、三蔵法師の話もありました。
    なにより興味深かったのは大和の箸墓のお話。天皇の皇女のお話。皇女が男の約束を守らなかったため、男が箸を皇女の陰部に突き立てたため死んでしまった。その皇女の墓が奈良にある箸墓古墳のようです。

  • 今昔物語集の抜粋訳。
    平安時代の古典訳では瀬戸内寂聴の右に出る者はない、と思います。まして今昔物語のように庶民に伝わる話が主のものでは、普通の訳では硬くなりがちです。当時書かれたのは内容的に決して硬いものではなかったはずで、あくまで想像ですが、読後の感想が一番当時と近いのは寂聴訳である気がします。

    「今ハ昔」で始まり、「トナム語リ伝ヘタルトヤ」で終わる物語集。
    芥川龍之介作品の元ネタも多々入っています。
    抜粋でなく、全てを寂聴訳で読んでみたいです。

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著者プロフィール

1922年、徳島県生まれ。東京女子大学卒業。63年『夏の終り』で女流文学賞、92年『花に問え』で谷崎純一郎賞、11年『風景』で泉鏡花賞を受賞。2006年、文化勲章を受章。2021年11月、逝去。

「2022年 『瀬戸内寂聴 初期自選エッセイ 美麗ケース入りセット』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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