桃 (中公文庫 く 11-5)

著者 :
  • 中央公論新社
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本棚登録 : 156
感想 : 20
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  • Amazon.co.jp ・本 (229ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784122044999

感想・レビュー・書評

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  • 色気のある文章で綴られた短編集です。官能的な物語の中にも静謐な美しさがあります(官能小説ではありません)
     
    これも智内兄助の表紙ですね。物語の世界を良く体現していると思います。

  • 蕭々館日録が好みだったのと、表紙が智内さんだったこと、文庫でかさばらないことから買った。総評:エロい。
    崩れた桃は、色を濃くして芳香を放つ。おんなだって。それでも食ってくれるのなら幸せじゃないか。・・・そんな男のエゴ。いいけどさ。

  • 熊本の老舗・長崎書店のユニークな文庫本キャンペーン
    「La!Bunko」で、セレクターの一人として推薦させてもらったのが
    この本。
    むせ返るようなエロティシズムの中にも知性と上品さを感じさせる
    久世ワールド満載の短編集。

    この世界を新作で味わえなくなったのが惜しまれてならない。

  • 短編集。本から桃の匂いがしそうな話ばっかり。怪しい世界。若い女の子がでてきたり、戦争や関東大震災に絡んでる話が多い。どれも悲しい話に見えるけど、主人公達は一生懸命生きてるからそんなに暗くない。大正、昭和の雰囲気が出てて好き。「同行二人」が一番好き。八重が好き。「桃」は絶対どこかに使われている。(20080407)

  • 甘く熟れすぎた桃に対して恍惚を感じてしまいそうになる本。桃をモチーフに官能的なお話が八編。

  • どのお話も色気と儚さとに満ちています。
    闇と光が渾然一体となって妖艶な吐息をつく感じ。
    悲しい話が多いはずなのに、涙よりも溜め息の方が先にあふれてしまいます。

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著者プロフィール

久世光彦

一九三五(昭和十)年、東京生まれ。東京大学文学部美術史学科卒。TBSを経て、テレビ番組制作会社を設立、ドラマの演出を手がける。九三年『蝶とヒットラー』でドゥマゴ文学賞、九四年『一九三四年冬――乱歩』で山本周五郎賞、九七年『聖なる春』で芸術選奨文部大臣賞、二〇〇〇年『蕭々館日録』で泉鏡花賞を受賞。一九九八年紫綬褒章受章。他の著書に『早く昔になればいい』『卑弥呼』『謎の母』『曠吉の恋――昭和人情馬鹿物語』など多数。二〇〇六年(平成十八)三月、死去。

「2022年 『蕭々館日録 新装版』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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