日陰者ジュード 上 (中公文庫 ハ 10-1)

  • 中央公論新社
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  • Amazon.co.jp ・本 (346ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784122048430

作品紹介・あらすじ

オックスフォードに行き、学問で身を立てることを夢見る青年、ジュード。貧困と結婚生活の失敗によって何重にも挫折していく若者を赤裸々に描き、発表当時非難の限りをあびたこの作品を最後に、ハーディは筆を折った。全二巻。

感想・レビュー・書評

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  • (下巻に書く予定)

  • 真の愛(素直な愛情の気持ち)を貫こうと、信仰、道徳、世間、法律、打算などとの摩擦や葛藤を生じさせ、しかし結局、苦境に陥っていく男女(特に青年ジュード)の悲劇を描いている。より簡潔に言えば、ホンネとタテマエ、肉と魂との間の葛藤。葛藤の深さ、悲劇性の高さはなかなかなのだけど、いかんせん前提となっている道徳や価値観などが(やむを得ないとは言え)現在と違いすぎるのが、話のリアリティを減じさせ、若干昼ドラっぽさを感じさせてしまっている。

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著者プロフィール

Thomas Hardy 1840–1928
イギリス南部ドーセット地方の石工の家に生まれ、22歳でロンドンに出て建築事務所で働く。その後作家に転じ、そのキャリアの前半約30年間で『ダーバヴィル家のテス』をふくむ15篇の長編小説、短編小説集4篇、後半約30年間で叙事詩劇『覇王たち』と948篇の短詩を発表して、ヴィクトリア朝時代最後の大小説家にして詩人となった。神の見えない時代に文学の存在意義を探り、みずみずしい感性によって20世紀のモダニズムの先駆者となり、D・H・ロレンスやフィリップ・ラーキンなど後世の作家に多大な影響を与えた。

「2023年 『恋の霊 ある気質の描写』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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