- Amazon.co.jp ・本 (494ページ)
- / ISBN・EAN: 9784122048720
感想・レビュー・書評
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<刑事・鳴沢了シリーズ>第8弾。文庫書き下ろし。アメリカ研修で一騒動起こし、西八王子署に左遷。やる気のない署の雰囲気。事故で処理された代議士の死に不審を抱いた了がひとり捜査を始める。シリーズ・ファンの読者でなければ、平凡な刑事ものだと思うだけだろう。やる気のない署員、地元権力者の妨害などの困難の中、地道に捜査を進める主人公の姿が描かれている。しかし、それだけだ。旧知の記者が事件の真相に絡む。だが、前作のどれかで登場したこの記者が重要な役割を果たすのかと思えば、そうでもなかった。犯人と思しい人物が実は犯人ではないのかもしれないと疑った。しかし、思ったとおり犯人で、ひねりもなかった。主人公の恋愛はどうなるのだろうと興味を持っていたが、彼女はまったく登場しなかった。今回は、地域の閉鎖性、腐った権力構造、そこで生きる人々の背負った業などをただ描きたかったのだろうか。本書はシリーズの中の1冊として読まなければいけないと思う。シリーズは1作の長編と捉える必要があるかもしれない。
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<blockquote><p><strong>西八王子暑管内で代議士が不審死。ろくな捜査もないまま事故と断じられる。苛立つ鳴沢に地検から、死んだ議員が近々大規模収賄で事情聴取される予定だったとの裏情報が入る。捜査を始めた鳴沢は議員が当夜女と一緒にいたことを突き止めるが・・・・・自殺か?それとも他殺か?事件は思いがけず旧知の人物へとつながっていき――。</strong></p></blockquote>
刑事・鳴沢了シリーズ八作目。とんでもないく中途半端なところから手をつけてしまったらしい。
刑事が主人公なのだが、いわゆる警察小説というよりも、鳴沢了物語といった趣が強いように思われる。
事件の核心に迫っていく緊張感や高揚感もあるのだが、それにも増して、鳴沢の反応や思考に目が向いてしまうのである。途中から読み始めて、これまでの経緯を知らないからよけいそうなのかもしれないが。
だらけきった西八王子暑の面々のなかで、捜査一課から来た相棒・藤田が魅力的である。 -
2008.05.23 読了
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シリーズ第8弾。面白かったです。アメリカ研修を切り上げて日本に戻ったようです。優美とどうなるのかが気になるのに今回は進展なし。ちょっと残念・・・で、長瀬とはどうなるんだ?
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刑事・鳴沢了シリーズ第8弾。前作「血烙」ではアメリカが舞台でしたが、今回は研修から帰った鳴沢刑事が、西八王子署に着任する場面から始まります。管内で起きた代議士の不審死。しかし捜査はほとんどされず事故死として片づけられていた。鳴沢は、ふとしたきっかけから単独で捜査を始める。前作ほど派手な展開はありません。地道な鳴沢の捜査を描いていきます。今回のパートナーは本庁捜査一課の藤田刑事。なかなかいい味を出すキャラクターです。