- Amazon.co.jp ・本 (366ページ)
- / ISBN・EAN: 9784122049406
作品紹介・あらすじ
キューバ革命後、ゲバラは南米全体の革命を目指し、ボリビアのジャングルでゲリラ活動を開始した。過酷な自然のなかで、内紛や情報不足、病気や飢餓に苛まれながらも、壮絶な最期を遂げるまで、誇り高く闘った一年間の記録。緊張感のなか、素顔の魅力が溢れる名作を、没後四〇年を記念し文庫訳し下ろし。
感想・レビュー・書評
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日記ってほんまに日記だったのね。
チェゲバラという名前と革命家だということは知っていたけど、もっと詳しく知りたいと思って手に取ってみたけど違った詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
キューバ革命を成功に導いた革命家、チェ・ゲバラがボリビアでのゲリラ活動開始から死の前日までの約1年間の記録が書かれた本。
理想と不安とが混じりながらも、極限状態の中でのゲリラ活動の日々が冷静に綴られています。 -
新書文庫
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2015/03/07【古】108円
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キューバ革命の英雄、チェ・ゲバラ自身の記述によるゲリラ活動の記録。キューバではなく革命後に渡ったボリビアでの行動が詳細に書かれている。馴染みのない登場人物や地名が頻繁に出てくるのでどうしても混乱してしまうが、読み進めているうちになんとなく頭に入ってくる。そうした細かい部分よりも大まかなジャングルでの行動を追っていくことによって緊張した当時の状況が伝わってくるのが本書の醍醐味。
日記なので何もなかった日でも短い記述があり、さらにそれを編集でも省略していないことがさらなるリアルさを出している。また読み取れない部分もその旨を表示していることも本書の出版を手掛けた人達の強い意欲が伝わってくる。当然ながら演出はないと思われるので、物語的なおもしろさはあまりない。それでもゲバラ氏の運命が迫ってくる中での密林進行のシーンは「手に汗握る」という言葉が相応しい。また食料、水など日常的問題への対処の過酷さについての生々しい記述も切実さが伝わってくる。
本当にそのままの「記録」なので全体的には退屈であることは否めない。しかし、当時の状況を伝える貴重な資料であることが本書の存在意義である。 -
坂本龍馬は土佐藩を超えて日本を考えた。ゲバラはアルゼンチンを超えて世界の自治と自由を考えた。時代が違う為にスケールが違う。
人に読ます為に書いた文章ではないので読みづらいのはしょうがない。
上記の様に英雄的な人ではあるが人間同士の戦闘は全く英雄的な出来事がなく、日常以上に泥臭い行動の積み重ねでしかないのが読み取れ、しかも、努力などの行いが正当に反映するものでは無い。 -
当然ながら他人に読ませる為に書かれたものではないから、翻訳の質以上にそもそも読み辛いものだろう。(これ位の人物になるともしかすると死後公になるかも、というヒロイックな感情があったりするんだろうか?)
結果的にチェに対する共感あるいは興味でもってこの本の評価は定まるんだろう。
当方は正直言ってそれほど共感の念はないですが、家族の誕生日を記すところなど興味深かった。
暴力という手段を是とする人間のささやかな日常的記述、、、完全に平和ボケしている当方の戯言であります。 -
ゲバラはキューバ革命後、カストロと家族に手紙を書き、キューバを去った。
その後、コンゴでの参戦を経てボリビアで革命軍を組織するがCIAが訓練を施した政府軍に捕獲され銃殺された。この日記はそれまでの活動を事細かに記した手記。処刑の際、ためらう兵士に「「お前の目の前にいるのは英雄でもなんでもないただの男だ。よく狙って撃て!臆病者め!」と言い放った。