わたしの献立日記 (中公文庫 さ 61-1)

著者 :
  • 中央公論新社
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感想 : 61
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  • Amazon.co.jp ・本 (239ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784122056909

感想・レビュー・書評

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  • テレビで放送されていて面白かったので購入。本が出ているとは知らず。

    献立一口メモが役立つ、面白い。
    文章も読みやすく、たまに入る、小言?ジョーク?も面白い。
    後半80ページほどは献立が記載されているだけ。
    テレビのように献立ノートの献立を参考にして作ってみると面白いかも。

    体が弱いので良いものを食べようと調理を工夫して好き嫌いをなくしていく。お弁当は一人で気楽に。寒温計でご飯を決める。ご飯はよそい方も大事。胃腸が弱いから好きなものを少しずつ。片付けのルール。食事は家族の心配りが嬉しい。質素でも満足できる。食事に対する考えと拘りが詰まっている。非常に参考になる本。

    芸能界で仕事にも繋がる大事な集まりなどを断ってまで年末年始は休む。家族を優先。大変な世界だからこそ。

    忙しくて昨日何食べたかも思い出せない。同じものが続いてしまう。家政婦さんへの買い物で何を頼めばいいかわからない。なので始めた献立ノート。書くことで昨日は肉を食べたから今日は魚などメニューがすらすら出てくる。買い物も何を買えばいいかすぐに出てくる。食品ロスが出にくい。それでもメニューに困った時は先月や去年の今頃は何を食べていたのか確認すれば、思い出して旬を食べたりできる。

  • 沢村貞子さんのことは今まで知らなかったのだけれど、沢村さんの文章の随所に、沢村さんの凛とした強さや考え方、チャーミングさが現れている気がして、読んでいて思わず口角が上がった。
    演じている姿も見てみたいと思った。

    献立日記、お芋やお豆さんがよく使われているなぁと感じた。あと、お魚やお味噌汁もかな。
    何より、お料理に丁寧さを感じた。
    毎日忙しい生活だっただろうに、料理にそれだけの手間をかけられる心持ちも素敵。


    ー住むところはこぎれいなら結構。
    着るものはこざっぱりしていれば、それで満足。(略)
    食物だけは、多少ぜいたくをさせてもらっている。

    イマドキでいうと、持たない暮らしってことになるのかな。そういう生き方、かっこいいな。

    最後、平松洋子さんの解説に、
    ご夫婦での暮らしを大切にされてきた沢村貞子さんの姿を垣間見た気がして、じーんときた。

  • つつましく、季節を映した食事。大切だなあ。
    料理ってやっぱり楽しい。

    ぬか漬け挑戦したいんだけど、踏み出せない…

  • 「読み終わったからあげるわ」と義母から受け取りました。
    この本は、著者が書き留めた、日々の三食の献立を記したものです。時々、食にまつわるエッセイが出てきます。

    日々の献立の羅列から、旬のもの、主菜と副菜のバランス、日々、手抜きすることなく暮らしている生活がとてもよく伝わってきます。
    女優業というある意味不規則で体力勝負なところがある大変な仕事をこの食事で乗り切ってきたのだなと感じ、またこの食事が健康の秘訣の一つなのだろうと納得できました。
    サラダ一つとっても、その中身が野菜が何種類も入っている。

    自分が立てている(…というか行き当たりばったり的な)献立に
    反省。
    体は食べたものでつくられているのだから、もっと自分に優しくしてあげないといけないな…と思います。

  • 【紙の本】金城学院大学図書館の検索はこちら↓
    https://opc.kinjo-u.ac.jp/

  • ちゃんと作ろう、食を大事にしようって思いました。献立ノート始めました。

  • 2021年9月27日読了

    『わたしの献立日記』沢村貞子著 (中公文庫)

    私は明治、大正時代の俳優さんが好きです。
    沢村貞子さんも好きな俳優さんの1人。

    存在感のある俳優さんがどんな暮らしをしていたのかは気になるところ。
    ずいぶん前から購入しようか迷ってましたが、今回読んでみてもっと早くから購入すればよかったと思いました。
    文章がお上手でクスリと笑ってしまうようなエッセイ仕立ての本でした。

    沢村さんは毎朝床の中で献立を考えてお手伝いさんに材料を買って来てもらっていたようですが、私は日曜日に1週間分書き出して月曜日に買い出しに行ってます。

    この本を読んでいると私と似てる部分もあって大女優さんでもつましい生活をしてらしたのかと思うと嬉しかったです。

    沢村さんは1週間の献立が分かっているのも虚しいと書かれていて、その時の天候や気温も大事にされていて真似できそうなことはやってみたいと思いました。

    10月始まりの手帳1冊を献立記録用にして書き始めました。
    今まではスマホに書いてましたが記録が残るのも良いですね。

    沢村さんの他のエッセイも読んでみたくなり幾つか購入しました。
    また、それらも読み終えたらこちらに投稿出来たらと思います。

  • 毎日を丁寧に生きていた方なんだろうな(*^^*)
    洋食はあまり出てこず、いわゆる和食が基本。
    私もこうありたい!

    お裾分けはお福分け
    って素敵な言葉です

  • 丁寧に食卓を整えることの尊さ、それを毎日当たり前にやりつづけた、この女優沢村さん尊敬します。
    時々挟まれる、俳優さんたちとの、こぼれ話は想像がふくらみ楽しみました。
    梅酢は仕込み、ご飯は酸素たっぷりによそりと、すぐに真似できる事も。
    口果報(くちかほう)なんて耳ざわりのいい言葉も、今日(こんにち)さまに申し訳なくて気がひける、という気持ちも、改めて自分の身につけられたら、と思います。

  •  26年間、大学ノートに毎日記した沢村貞子さんの献立日記は通算36冊に及びます。「わたしの献立日記」、1988.12刊行、1997.3文庫、2012.9再刊。しじみの味噌汁、いんげんのおひたし、かぼちゃの甘煮、かますの干物、いわし丸干し・・・、頻繁に登場してます。解説は平松洋子さん。「一度決めたことだから」と。この献立日記から、身の丈に合った暮らし、ほどのよさが伺えると。この献立日記は、沢村貞子さんの人生を全うするための心棒であった。

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著者プロフィール

1908年(明治41年)東京・浅草生まれ。俳優・エッセイスト。本名大橋貞子。日本女子大学在学中に新築地劇団に参加。前衛演劇運動に加わって投獄を経験する。34年、日活太秦現代劇部に入社、映画俳優としてデビュー。小津安二郎監督作品をはじめとした映画、舞台、テレビで名脇役として活躍した。生涯で出演した映画は100本以上。78年には、半生をとりあげたNHK連続テレビ小説「おていちゃん」が放送された。89年に俳優を引退。文筆にも長け、77年『私の浅草』で日本エッセイスト・クラブ賞を受賞。ほか『貝のうた』『わたしの台所』『わたしの献立日記』など著書多数。96年(平成8年)没。

「2023年 『沢村貞子の献立 料理・飯島奈美3』 で使われていた紹介文から引用しています。」

沢村貞子の作品

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