魔法飛行 (中公文庫)

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著者 : 川上未映子
  • 中央公論新社 (2015年2月21日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (235ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784122060791

魔法飛行 (中公文庫)の感想・レビュー・書評

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  • 急に摂取したくなる作家さん。
    食にあまり興味がないのかなとおもう。
    ふわふわとドラえもんのように数センチ浮きながら歩いているような、日常。
    こどもを生むと大人もまた生まれ変わるという考えかた、すきだな。親が子どもと幼少期の体験を一緒にすることで子どもになる瞬間があるのかしら。

  • 川上未映子さんのエッセイ。

    エッセイという気分ではなかったのだけど、この人のエッセイってどんなんだろう?という素朴な疑問が私を動かした結果。

    小説は、すごくすごく繊細な語彙が世界を作り上げているけれど、同じ語彙を用いているのに何だか石に躓いてこけてしまいそうな間がある。
    川上未映子さんの目は、何気ないことに一喜一憂している感じがする。それも一人であれこれと。

    料理にこんな奮闘している作家さんはいるのかと思いながら、出来た料理が美味しくても、レシピ通りに作って美味しくても自分がそこにはいない、と思ったり。

    夕暮れ時に母をまつ兄妹が、泣いて宥めてしているのを見て、コンビニでお菓子買ってきて一緒に食べちゃったり。

    そういう姿は、なんだか身近で、でもきっとどこかにあの仕事スイッチがあるんだろうな、と思ったりもして。
    文体も、エッセイとなるとやや読みにくかったりもするんだけど、小説になるとすごく魅力的になったりして。

    とりあえず私も、カルボナーラ作ってみるかな、と思うような優しい力をもらえた。

  • エッセイ発光地帯の続編。目次を読むだけで詩的。

    公園でお母さんの帰りを待つ兄妹の話、「ぼくのお母さん」がとても印象的だった。川上未映子さんの子供達への接し方が素敵。

    エッセイの中で直接は触れていないけれど、幼少期時代の母親という存在が、大人になった今でも、自身にかなり大きく影響しているのだなぁって思う。

    考え方や感じ方が、とても自分と似通っていて、それを文章として表現してくれるので、どこか安心してしまう。

    文字の羅列を解読したくなるような、いや、そのまま受け止めたくなるような。

    「しかし世界には信じられないくらいにエレガントな音楽が絶えず流れつづけていること」で、阿部和重『シンセミア』について、"世界はこんなにもどうしようもないのに、誰も彼も本当にもうどうしようもないのに、しかし世界には、信じられないくらいにエレガントで、生まれてこなければ聴くことも叶わなかった素晴らしい音楽が欲望と叫びと崩壊とともに絶えず流れつづけていることを、そしてそこに「人間」がいる限りそれは決して鳴り止まないのだということを無言で差し出してくれる。”
    と書かれてて、大切な人を喪ったことを私も一緒に思い出した。

  • 1冊目の発光地帯よりもさらに心地よく読み進めることができた。言葉の流れが美しく、本当に心地よい。エッセイ嫌いの私も川上さんの魔法にかかってしまったかのよう。この頃、川上さんのお腹に赤ちゃんがいたとのことで、そのあたりも今の私に共感を運ぶ一つの理由だろうか。

  • 16/08/21
    川上氏の文章がたまらなく好き。好きという言葉で表すのが野暮なくらい、実感として好き好き大好き。感傷的でひりひり。でも好き。だからこそ好き。

    ・自分も「そういったおたのしみに用がある人間なのだ」と思いたいし、それに、おたのしみのほうからも「こちらもおまえに用があるのだ」と思われたい(P120)

    ・春だ。涙もろくなる季節がやってきた。
     あまりに涙もろいので、わたしが泣いているのではなくて春が泣いているのではないかと思えるほどだ。(P168)

  • 2015/11/15

  • 読んでいて気持ち良くなる。料理、思い出、感傷。本人が側にいて、とめどなく、親密に、語り続けてくれているような気分。
    川上未映子のこの独特の文体にはいつも影響されてしまう。

  • ブクログで引用されてたフレーズが綺麗で印象的だったので手に取りました。川上さんの本を読むのは初めて。

    日常との向き合い方、感情の切り取り方、自由にふわふわ舞い上がるような語彙のセンス、言葉と想いがふわふわとしたきらめきにくるまれて行き来する世界がとても心地よかったです。

  • 『発光地帯』シリーズ2冊目。今回のタイトルは『魔法飛行』。
    ゆるゆるとしたエッセイで、読んでいると妙に落ち着いた気持ちになる。一応、前作が出た時から、テーマは『食』ということだが、相変わらず余り食べ物の話は無い(添え物程度?)。
    小説の方は別だが、エッセイの方は、語彙の選択や語感が散文と詩の中間にあるような読後感だった。やっぱり詩……ではないんだよなぁ(詩も収録されているが)。
    偶然だが、たまたま歯医者に行ったところだったので、歯医者の話題が出たときには驚いたw え、最近の歯医者ってそうなの? そんなことはないと思うんだけどなぁ……。

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