81歳いまだまんが道を… (中公文庫 ふ 35-2)

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  • Amazon.co.jp ・本 (265ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784122061576

作品紹介・あらすじ

藤本弘氏とのコンビの共同ペンネーム「藤子不二雄」で漫画家デビューを果たして以来、歩み続けた漫画家人生六十余年!その寄り道回り道、波瀾万丈の「まんが道」をユーモアたっぷりに綴る。単行本『78歳いまだまんが道を…』刊行後の三年間を加筆、改題したファン待望の文庫版。

感想・レビュー・書評

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  •  知っている話が多いので星4つにとどめた。
     藤子A先生の著書で最も読み返したのは『トキワ荘青春日記』(光文社版)。のちに再刊された時は、F先生による欄外オモシロ頭注およびトキワ荘仲間との鼎談がバッサリ削られていて「これじゃない」と嘆いたものだ。

     「水木先生が『ビッグコミック』に八十九歳で『ゲゲゲの家計簿』を連載された、と聞いてビックリしました。僕もこれで、最高齢の現役漫画家になるのは諦めました」とあるが、是非とも記録を更新していただきたい。

  • 藤子不二雄はもちろん、手塚、赤塚、石ノ森、巨匠たちの横顔が垣間見える貴重な本。

    漫画家をやめようとする赤塚に五万円渡して
    思いとどまらせるテラさんの話と、
    手塚の病床の様子が印象に残った。

  • 人となりがよくわかり、何度も読みたくなる人生観。面白い。Fよりも謙虚

  • 2012年に出版された単行本「78歳いまだまんが道を・・・」
    の文庫版。著者は藤子不二雄Ⓐ。昭和の時代に生まれた日本国民で
    あれば、誰もがその名を知っている「生ける伝説」。史上最高の
    漫画家の一人である。

    Ⓐ先生の「まんが道」は、僕のバイブルと言って差し支えの無い
    青春群像劇の傑作。自らをモデルとした満賀道雄の成長物語であり、
    ここでの満賀はあまりにも“等身大”の青年として描かれている。
    本名で登場する手塚治虫や石ノ森章太郎、赤塚不二夫、そして
    才野茂(a.k.a.藤子・F・不二雄)といった天才たちに囲まれ、彼ら
    との才能の差に苦悩しながらも、しっかりと着実にまんが道を歩ん
    でいく様に、同じく凡人である我々は何とも言えない共感を覚え、
    その世界から離れられなくなる。

    そして僕はいつも改めて気付く。
    時代が進み、年齢を重ねても薄れないインパクト、そして麻薬に
    近い中毒性。そんな作品を未だに生み出し続ける藤子不二雄Ⓐこ
    そが、上記の天才たちの更に上を行く孤高の天才であることに。

    そんなⒶ先生の自叙伝は「まんが道」はもちろん、これまでに
    数十冊を読んでいる。この作品でも他作品で既に知っているエピ
    ソードが多々出てくるのだが、そのたびに「まんが道」で読んだ
    場面を思い出してニヤッとする。特に偉人伝の域に達している
    トキワ荘時代の記述は秀逸で、このくだりに関しては同じ話を
    何百パターン読んでも飽きない自信がある。

    この文庫には単行本の刊行から3年分の「まんが道」が長い
    “あとがき”として掲載されている。こういう形で今も進化し続
    ける作品を現在進行形で魅せてくれる偉大な才能の存在に、感謝
    の念が絶えない。

    Ⓐ先生も今年で82歳。
    ここ数年ご病気の報なども聞こえてくるが、願わくばあと18年、
    100歳までは現役を続けて欲しい。いや、もちろんそれ以上でも
    何の問題も無い。藤子不二雄Ⓐという偉大な才能は、間違い無く
    万人が欲するものだと信じているので。

    ちなみに「Ⓐ」(まるA)はちゃんと表示されてるのかな?
    Ⓐ = Anarchy。僕は最高の敬意を持って、この名前をそう解釈
    している。

  • 藤本弘氏とのコンビの共同ペンネーム「藤子不二雄」で漫画家デビューを果たして以来、歩み続けた漫画家人生六十余年!その寄り道回り道、波瀾万丈の「まんが道」をユーモアたっぷりに綴る。
    単行本「78歳いまだまんが道を…」刊行後の三年間を加筆、改題したファン待望の文庫版。(親本は2012年刊、2015年再編集改題文庫化)
    ・序 章 明日には明日の風が吹く
    ・第一章 漫画家を志す
    ・第二章 疾風怒濤の時代
    ・第三章 まんが道の分岐点
    ・第四章 人生の分岐点
    ・第五章 漫画家人生六十年
    。終 章 七十八歳いまだまんが道を…
    ・文庫版への少し長いあとがき
    ・藤子不二雄A略年譜
    ・聞き手あとがき 小梶勝男

    藤子不二雄マンガに慣れ親しんで来た世代としては、全てが面白い。コンビを解消しそれぞれの道を歩むところでは「子供漫画が苦痛になってきた」A氏と、「いつまでも童心を持ち続けていられた」F氏(p113)の作風の違いや、「ドラえもんの人気が爆発したころ、このままだと、藤本氏のマネジャーかアシスタントをやるしかないのではと悩んでいた」(p124)ことなどが語られている。コンビを解消するエピソードはしんみりさせられる(p183)

  • 藤本弘氏との共同ペンネーム「藤子不二雄」で漫画家デビュー以来、歩み続けた漫画家人生六十余年! その波瀾万丈の「まんが道」をユーモアたっぷりに綴る。

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