黒蟻 - 警視庁捜査第一課・蟻塚博史 (中公文庫 な 70-1)

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  • 中央公論新社
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  • Amazon.co.jp ・本 (296ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784122064287

感想・レビュー・書評

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  • ワタシたちは、何ものにも屈しないスーパーヒーローが好きだが、複数の力を一つにして立ち向かうチームというものも好きだ。

    強い個性を持つ一人一人がまとまって突き進む姿に感動を覚える。

    この作品も、正義感溢れる一人のヒーローの物語ではあるが、一つのチームのストーリーでもある。

    エリート警官だった父と、警察の上層部にいる兄を持つ蟻塚博史。彼を長とするチームのメンバーは、なかなかの個性派ぞろい。

    「カレシが拳銃を持って何かしようとしている、止めてほしい」という女性の通報があり、その男の動向を探るうち、爆破事件に遭遇する。それは、警察の上の闇へと
    繋がっていた。

    結末は続編を確信させる。でも、やはり、モヤモヤ感は残る。

  • 警察エリート一家で育ち、優秀な兄と比較されながらも地道に事件に向き合う蟻塚博史。六本木で起こった爆破事件では、元暴力団員の単独犯として捜査が進むのを疑問視し、独自の捜査を続けた結果、カジノ法案可決の裏で暗躍する警察上層部に疑いの目を向ける。中心には警備局長の兄の姿が…。

    初めての作家。蟻塚一人だけでなく同僚の刑事たちのキャラクターも結構しっかりと立っている。きっとあるであろう次回作を読むかどうかは微妙。

  • 中村啓『黒蟻 - 警視庁捜査第一課・蟻塚博史』中公文庫。

    2017年7月に中公文庫が刊行した警察小説4作の中の1作。文庫書き下ろし。

    テレビドラマにしたら、さぞや面白そうなストーリーなのだが、最初から続編ありきで書かれたようにも、枚数が足りなくてスッキリした決着が付けられなかったようにも思う。それだけに読後はモヤモヤ感が残るのが残念。

    養子として警察エリート一家で育ち、実子である優秀な兄と比較されながらも、地道に事件と向き合う蟻塚博史は六本木で起きた爆破事件の捜査に疑問を持つ。独自に捜査を続ける蟻塚は踏み入れてはいけない場所へと辿り着く…

    警察小説に有りがちな警察組織の利権絡みの隠蔽捜査…

  • 「黒蟻」の名を持つ孤独な刑事は、どこまで警察上部の闇に食い込めるのか? このミス大賞出身の実力派作家が、中公文庫警察小説に書き下ろしで登場!

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著者プロフィール

中村啓

一九七三年、東京都生まれ。第七回「このミステリーがすごい!」大賞・優秀賞を受賞し『霊眼』にてデビュー(文庫化に伴い『樹海に消えたルポライター~霊眼~』に改題)。他の著書に『奄美離島連続殺人事件』『美術鑑定士・安斎洋人「鳥獣戯画」空白の絵巻』(いずれも宝島社)などがある。

「2019年 『ZI-KILL 真夜中の殴殺魔』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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