- Amazon.co.jp ・本 (339ページ)
- / ISBN・EAN: 9784122064416
感想・レビュー・書評
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面白かった
テーマは冤罪、正義、そして、償い
優秀な検事の田島の元で働く検察事務官の星利菜。
星利菜の父親は警察管でしたが、何者かに殺され、その犯人として捕らえられたのが沢登健太郎。その事件を立件したのが田島でしたが、沢登は冤罪を訴え拘置所にて自殺。
そして弁護士の黒宮はその当時の事件の真相に迫った最中、何者かに殺害され、その現場付近の監視カメラには大型ナイフと血塗れの服をきた田島の姿が..
逮捕された田島は何者かに嵌められたと、冤罪を主張。
しかし、肝心なことは黙秘。
起訴され、法廷でその真相を明らかにしていくことになります。
現場でいったい何が起きていたのか?
田島は犯人なのか?
沢登健太郎の事件は冤罪だったのか?
といった展開です
被害者遺族でもある星利菜の複雑な思い
田島の想い
過去事件が冤罪なのか、それが、今の事件にどう絡むのか、そして、法廷で最後の最後で明らかになった事件の真相ということで、とてもスッキリ。
お勧めです -
「テミス」続き。
本書は法廷ミステリーそのもの。
殺人容疑で指名手配された検事。彼の無罪を信じながらも、確信が持てない検察事務官。
もどかしい前半に対し、逃走の果てに逮捕された後半は一気呵成。
起訴された検事は無実を訴えながらも、一部を黙秘する。地検エースと言われる検事と、敏腕弁護士が法廷で対決する。
何が真実で、真犯人は誰なのか、一連の出来事の底に流れるのは、過去の冤罪事件。
二転三転する法廷劇に、読み手も翻弄される。 -
アマゾンプライムで途中までみて
原作本を読んでみた。
冤罪をテーマにした小説だが、
もう少し深みが欲しかった。
さらっと読めた。 -
久しぶりに活字を読む時間ができたので。主人公が自分と同じ働く女子なので、感情移入はできました。田島のことを信じたいのに信じられない揺らぐ気持ち、窓を開けるか開けないかの決断する時の狂いそうなくらいの悩みが想像にたやすく、せりなちゃんと一緒に頭を抱えていました。
大どんでん返し!!ってわけではなかったけど、最後にたどりついた答えと、最後の田島さんの自白は真犯人の胸を思って涙が出るほど悲しかった。
出だしから田島側!って思ってましたか、飄々とした掴みどころのない最強検事滝川とイケメン秀才深町弁護士のバトルもっと見たい。
とても面白かったです。 -
立会い事務官の平川 星利菜の視点を主とした法廷ミステリー。
殺人現場の付近の監視カメラが捉えたのは、大型ナイフを手にした血まみれの検事・田島の姿であった。
果たして、本当に田島検事は、真犯人なのか?
後半に続く法廷の場面に、ややストーリーの難解さを感じました。
もう少し、スッキリさせても良かったのでは? -
検察官の人間ドラマ。冤罪だったとわかったときの検察官の苦悩を余すことなく描いている。
ただし、少し迫力不足か?読みやすいのだが、心に響くものが少ない。 -
大門剛明『テミスの求刑』中公文庫。
これまでに読んだ大門剛明作品の中では並以下だろう。かなり込み入った法廷ミステリーなのだが、その結末に何の感情も湧いて来なかった。一つの事件を余りにもこねくり回し過ぎたことが原因だろうか。
殺人現場の監視カメラに映った敏腕検事・田島の衝撃の姿。田島の元で働いていた検察事務官・星利菜は事件の真相を調査するうちに自分の父親の死の真相へと近付いて行く…
書店員や文芸評論家がよくぞ、この作品に賛辞を送ったものだと感心する。 -
星利菜が最後に思う、「本当に優れた検事や弁護士とは、勝つとか負けるとかではない。事件関係者を少しでも幸せにする者ではないだろうか」が、印象に残った。