夜の展覧会 (C・NovelsFantasia か 1-47 クラッシュ・ブレイズ)

著者 :
  • 中央公論新社
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感想 : 48
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  • Amazon.co.jp ・本 (219ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784125010014

作品紹介・あらすじ

リィはその絵の前でぽかんと口を開けていた。横にはシェラもいたが、同じく困惑の表情である。絵の題は『暁の天使』「…ルーファだよな?」「わたしにもそう見えるんですけど…この制作年代を見てください」ありとあらゆる常識を無視して存在する人だが、三百年も前の絵にその顔が描かれているとなると、いくら何でも理解の範疇を超えてしまう。三百年前に死んだ画家が残した遺書"まだ見ぬ黄金と翠緑玉の君へ。余は『暁の天使』を君に贈る"絵を見上げて、誰が見ても天使と言うに違いない少年は大真面目に呟いた。「このまま持って帰ったらだめかな?」そして、この連邦の至宝は消失する。誰もが、緑に輝く瞳を脳裏に浮かべ、「もしや」と考え、そして-。

感想・レビュー・書評

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  • 面白かったです(^_^)
    今回出張っていたのはアーサー。
    いやー、アーサーの息子大好きは知っていましたが、リィの方も彼なりに父親を愛しているのが随所に出ていて、微笑ましかったです。
    しかし無茶するよ、アーサー。
    ああ、リィの父親だなぁ…と思ったこともしばしば。

    最初の展開から言って、一体どういう決着がつくのかと思っていたけど、やっぱり二転三転して「こう来たか!」と思うことが三回ほど。
    やっぱ面白いな、茅田さん。

    怪獣夫婦が美術鑑賞に行ったかどうかが気になるところです。
    それ以降、本編には触れられていなかったので。

  •  何度も読んでるのに何も書いてなかったので書く。

     今回はリィが子どもらしいわがままを言う話――だとリィ自身は思っていると思うですが、欲しがったものが悪かった……
     何とリィが欲しがったのは、「セントラルの美術館に展示してある世界的に有名な画家の絵」。

     最もリィは最初はその価値がわからなくて(価値は最後までわからなかったかもしれない)、「いろんな人にあの絵を手に入れるにはどうしたらいいか?」と聞きまくったんだけど、皆「そんなことできない」の一点張り。
     ただ、そんな時にその絵の盗難事件が発生して、リィは「絵を取り戻したらもらっていい」という約束を取り付けて……

     という感じの話でした。
     リィの主張は「常識」を知らないからこそ、まっとうな主張だったりするのだけれど、まあ「常識外れ」のリィの相手をさせられた人たちはかわいそうだな……とちょっとだけ同情します。

     絵を巡るドタバタ劇なんですが、リィのめちゃくちゃさを堪能したい方は是非、読んでいただけるといいと思います。
     いつ読んでも、このシリーズは面白いです。

  • 芸術の
    真贋って
    誰が
    どうやって決めるか?
    感動するのはなぜなのか?
    その絵で感動するのならば贋作でも良い。
    感動するかしないかが先に来て
    芸術の真贋がくるはず。
    だけどまず感動するのかしないのか
    芸術に感動するのか
    名前に感動しているのか
    みんなが感動しているから
    自分も感動した気持ちになるのか
    真贋って誰が誰にとって大切なのかね
    人と人との違い
    芸術と芸術の違い

  • アーサー大活躍?の巻。リィたちの迂闊感は否めないけど、おもしろかったからよし。

  • [2021年4月現在、江戸川区にあり。
    墨田区には、1巻のみ。
    江東区には、1,4,5,9,10,11,12,13巻の8冊のみ。]

    クラッシュ・ブレイズ9巻。
    デルフィニア戦記とスカーレット・ウィザードで知った茅田砂胡。
    人生の転換期を経てから全くこの手の本を手に取る機会がなくなり、子供が出来てから復活した読書は主に幼児本と育児&家庭本、ついで勉強本といった感じで、それこそ10年ぶりにまたファンタジーの世界を再読するようになったら、、、色々出てる!多少は題名を耳にした気もするけれど、そもそもスカーレットの外伝とか、デル戦も外伝2から恐らく読んでいなかった模様。読み進めるべきシリーズを書き留めておこう。

    てっきり絵をすり替えるのかと泥棒稼業にわくわくしていたのは一瞬。あれ?ケリー達も観に行ったんだよね?そのくだりは無視か、、、
    結局出て来たのはドミニクの幽霊と強欲というか、憑りつかれてしまった館長。でもやはりこの巻はアーサーの活躍?巻でしょう!!暁の天使の絵は挿絵で見たし、表紙絵は特にシェラがマンガチックになりすぎていてちょっとだったし、いっそ表紙絵もアーサーにしてあげればよかったのに!と思ってしまった。

    ★デルフィニア戦記(王女グリンダ)⇒スカーレット・ウィザード⇒暁の天使たち⇒クラッシュ・ブレイズ⇒天使たちの課外活動⇒トゥルークの海賊⇒海賊と女王の航宙記

    ★桐原家~、もものき~

  • 夜の展覧会
    200226読了。
    今年24冊目今月14冊目。
    #読了
    #夜の展覧会
    #茅田砂胡

    ミステリ要素強め。

    ルウが描かれたあの「暁の天使」が盗まれた。
    リィには真贋が明瞭に判断できるが。
    専門家の審美眼とのズレが面白い。

    アーサーいじられ、体張る。お父さんと呼ばれて有頂天。

    タイトルの情景が素敵。
    最後の終わり方も素敵。

    課題本も読まねば。

  • 宇宙連邦中に多くのファンを持つ名画、『暁の天使』
    学校の行事の一環で美術館を訪れたリィとシェラは、その絵を見て驚愕を隠せない。

    三百年も前に描かれたはずのその絵に描かれているのは、まぎれもなくルウであり、その横に展示されている画家の遺言は、明らかにリィにあてたものだからだ。
    そんなことがあるだろうか?
    と言ったってあるんだもんなあ。

    リィが「この絵は俺のものだ」と言ったって、常識ある大人が相手にするわけがない。
    そうこうするうちにその絵は盗まれてしまう。
    「俺のものである絵」を取り返すため、リィは警察や父親をうまく使いながら真相に近づいていく。

    でも、当然常識的な手段で真相に辿り着けるわけがなく、まっとうでない手段(リィの人間離れした身体能力とか、答えを教えてくれる幽霊の出現とか)で解決するのが嫌なんだよ。
    もう少し葛藤とか煩悶とかないものだろうか。

  • 201704

  • 201705読破

  • いつもとちょっと毛色が違う展開。

    アーサーが体を張るけれど、もちろん無事な点が
    デルフィニアとの違いだろうか。。。
    デルフィニアもメインキャラは死ななかったけど
    この世界は結構皆運がいいというか。。

    ラストが幻想的でナルホド

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著者プロフィール

茅田砂胡
5月3日生まれ。牡牛座。デルフィニア戦記シリーズで小説デビューをはたす。
著書に「デルフィニア戦記」「スカーレット・ウィザード」「桐原家の人々」「王女グリンダ」「暁の天使たち」「クラッシュ・ブレイズ」「祝もものき事務所」「天使たちの課外活動」「トゥルークの海賊」「海賊と女王の航宙記」シリーズ(以上、中央公論新社刊)、「レディ・ガンナー」シリーズ(角川文庫)がある。

「2023年 『天使たちの課外活動10』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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