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- Amazon.co.jp ・本 (459ページ)
- / ISBN・EAN: 9784130032056
作品紹介・あらすじ
「一神教とは何か」という問いが、つきつけられてある。その問いに対し本書は、一神教を外側からかつての「厳密な学」風に定義し再構成し叙述して答えようとするのではない。内側からその生きた現実を証し語ろうとする。
感想・レビュー・書評
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きわめてシリアスな内容の本です。
一神教(ユダヤ教・キリスト教・イスラーム)を極力そのインサイダーの側から叙述し、「宗教学」ではなく、「公共哲学」としての位置づけを測ろうとする試みのようです。
論文と討論からなる構成で、特に討論のパートがたいへんに参考になりました。かゆいところに手が届く、というと軽くなってしまいますが、信じるということ、しかも「何を」「いかに」「なぜ」という問題は外部(信徒でない立場)からはなかなか掴みにくい内容です。こんにちのように、ニュース等で「宗教」は紛争や社会問題としての側面から語られがちであるため、どうしても読者側に偏見が生じてしまいかねません。信仰の場、歴史、価値観などを総体として把握しきることは不可能にしても(あまりにも広く大きすぎるので)こうした形で概観できたのは大きな経験でした。
一度に限らず、今後複数回読み返すと思われます。詳細をみるコメント0件をすべて表示
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