新約聖書・ヘレニズム 原典資料集

  • 東京大学出版会
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  • Amazon.co.jp ・本 (368ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784130124508

作品紹介・あらすじ

新約の記述を、関連するヘレニズムの原典と照らし合わせる。思想史・宗教史・文化史の観点から、新約をより深く理解できる一冊。文献レファレンスに便利な「著者・著作解説」「出典一覧表」を収録。ヘレニズム文化圏から見えてくる、新約聖書の独自性。

感想・レビュー・書評

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  •  ソフトカバーでめくりやすいです。帯のザラザラ感もいい。だれかとおもったら、間村俊一氏の装丁です。さすが。

     エピダウロス碑文集、ギリシア語魔術パピルス、コプト語魔術パピルスなど未邦訳の碑文・文書が載っている。
     「ギリシア語魔術パピルス」の女性との性愛を強要する魔術、悪霊祓いの魔術、透明人間になる魔術、誰かに呪いをかける魔術、誰かの呪いを防御する魔術、万能の霊の陪席を求める魔術、敵への復讐の魔術、家内安全・商売繁盛のための魔術、泥棒探しの魔術、未来占いの魔術、「コプト語魔術パピルス」の病気治癒のための魔術などは興味深い。それらは新約聖書よりも後に筆写されたものではあるが、魔術の世界観と技術は新約聖書と同時代、それ以前の時代にさかのぼる。
     また新約聖書の該当箇所に沿って立項して提示する方式。出展一覧表が大変充実している。

  • 私は無宗教ですが、西洋文化を理解するうえでもっとキリスト教や他の宗教を知りたいと思って読みました。

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著者プロフィール

1945年生まれ。静岡県出身。東京大学大学院人文科学研究科西洋古典学専攻博士課程修了。1979年ミュンヘン大学にてDr. theol. 取得。東京女子大学助教授、東京大学教授を経て、現在東京大学名誉教授。2010-14年自由学園最高学部長。著書に『イエスという経験』(岩波書店、のち岩波現代文庫)、『グノーシスの神話』(岩波書店、のち講談社学術文庫)、『聖書の読み方』(岩波新書)など、訳書にハンス・ヨナス『グノーシスと古代末期の精神』(全2巻、ぷねうま舎)、エイレナイオス『異端反駁』(全5巻のうちⅠ、Ⅱ、Ⅴ巻、教文館)、『ナグ・ハマディ文書』(全4巻、共訳、岩波書店)などがある。

「2019年 『終末論の系譜』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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