ヨーロッパの政治: 歴史政治学試論

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  • 東京大学出版会
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  • Amazon.co.jp ・本 (440ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784130320214

作品紹介・あらすじ

東京大学での講義をもとに書き下された教科書.第2次世界大戦前夜までのヨーロッパの近・現代の歴史を,中小諸国をも含めて,いきいきと描き出す.スケールの圧倒的な広さと緻密な論理とで構成された本書は,まさに「生きた政治学」へのすぐれた入門書といえよう.

感想・レビュー・書評

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  • 冒頭の歴史学と政治学の架橋となるべく、という下りは面白い試みである。また、時代の特徴を提示し、それを軸に各国史を踏まえる。それもダールの言うポリアーキーへの過程として、民主制が整っていく過程に注目したことは、大変興味深い。しかし、歴史学ならあたかもポリアーキーという目標に向かって収束していく論じ方は少し不自然な感じがする。
    まぁ各国史に終わっていて、ヨーロッパ全体の外交で絡み合った歴史を概観するには不適。

  •  絶対王政時代から第二次大戦までの欧州各国の政治体制につて述べている著作。各国の国内政治への言及とその記述には(歴史的事実の羅列にも受け取れるが)、詳細に語られるが、まさに勢力均衡の変化と継続の過程にあった当時の欧州諸国の国際関係については実に簡単に述べられているのは不満。これでは各国の国内政治における決定要素としての国際関係の変化という視点が欠落してしまうだけではなく、欧州各国の国民感情の変化と国際関係といった歴史的関係性も軽視してしまう。

     ただ、冒頭に概念とは何かと著者自身が定義している点については非常に示唆に富む。しかし、続編が出る予定だったこともあり、最後もまとめられずに羅列的な記述で終わっている。少々読んだ後に不満を抱く本である。

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