不確かさの時代の資本主義: ニクソン・ショックからコロナまでの50年

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  • 東京大学出版会
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  • Amazon.co.jp ・本 (340ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784130402996

作品紹介・あらすじ

中流階級の縮小,貧富の二極化など,世の中は格差社会へと進みつつある.現代の資本主義が抱えるこれらの課題は,50年前にその萌芽があった.高度成長の時代からすでに迷走がはじまっていた経済社会の軌跡を,日米を比較しながらたどり,混迷な時代である現代に,未来への道しるべを浮き上がらせる.

感想・レビュー・書評

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  • 超資本主義で民主主義が弱体化

  • 東2法経図・6F開架:332.53A/Mi76f//K

  • 2021年度第2回見計らい選定図書
    http://133.11.199.94/opac/opac_link/bibid/2003572489

  • 著者は統計学会の重鎮、一橋大商学博士、杉原栄一門下(経済理論)、ロバート・ハイルブローナー(著書「入門経済思想史 世俗の思想家たち」「未来へのビジョン」)の歴史観に感化
    1部(豊かさの終焉)は、アメリカ(+日本)を中心に世界の経済史、経済学史、近・現在経済論。①3つの時代(過去:~1700年、~昨日:1970年、今日1970年~)、②3つのショック(ニクソン、成長の限界、リーマン)、③3つの資本市議(工業、金融、カジノ)、④3つの民主主義(良い、悪い、)。
    2部(不確実性の中の経済社会の危機は、現代アメリカ資本主義の面した危機を懐古、グラスステイーガル法の消滅・金融危機、住宅バブル。リーマンショックの顛末・収束、ミドルクラス・アメリカンドリームの縮小、コロナ禍とアメリカ大統領選挙の結果→「分断」の社会、資本主主義・民主主義の再生(超資本主義)、国家の3種類の機能「市場の失敗対処」(①最低限機能:純粋公共財(国防、法・秩序・財産権・マクロ経済管理、公衆衛生)、②中間的機能:外部効果対策(基礎教育、環境保護)、独占規制(公益事業、反トラスト政策)、情報の不完全性対策(保険(健康・生命・年金)、金融規制、消費者保護)、③積極的機能:民間部門活動の調整(市場育成・振興、市民活動の促進、科学技術・恋等教育の振興))X「公共性の改善」(①最低限機能(貧困対策プログラム、災害救済、初等教育)、②中間的機能(社会保険、再分配・年金、家族手当、失業保険)、③積極的機能(所得再分配、資産再分配))

  • ニクソンショックからの50年の経済社会の変化、課題、教訓を克明に示されており、面白く読んだ。未来を考えるための学びとなる力作と思う。

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著者プロフィール

一橋大学・麗澤大学名誉教授

「2022年 『基本統計学〔第5版〕』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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