人と森の環境学

著者 :
  • 東京大学出版会
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  • Amazon.co.jp ・本 (178ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784130621403

作品紹介・あらすじ

日本の国土の3分の2を占めながら、あまりに知られていない森林。-「日本の森林面積は増えている」のは良いことなのか?、いま林業とはどんな仕事なのか?、里山(さとやま)との新しい関わりかたとは?、熱帯雨林の乱伐と日本に住むわたしたちとの関係は?…。人間の生活・活動と森林とのかかわりから森を見なおす森林環境学へのいざない。東京大学農学部・森林科学専攻のスタッフが、5つの異なった視角から、森を学び、森とかかわる面白さをつたえる。

感想・レビュー・書評

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  • SDGs|目標15 陸の豊かさも守ろう|

    【貸出状況・配架場所はこちらから確認できます】
    https://lib-opac.bunri-u.ac.jp/opac/volume/35550

  • 資料番号:010858009
    請求記号:650.1ヒ

  • 昔、日本のある地域では、「鳥総(とふさ)立て」(鳥綱立)という、伐採した木の切り株に穂を立てる習慣が守られていました。これは、山の恵みに対する感謝、再生への願いが込められた儀式であり、人と森の共生関係を表すものでした。日本の森林面積の約3分の2は、人為的に手の加わった森林です。そして、その中には、人が適切な森林管理を行なうことで保全できる「里山」のような森も存在します。
    人間と森林とは、いかに関わってきたのか? 本書は、歴史や現在の森林のさまざまな現状から、これからのあるべき森林保全の在り方に目を向けます。「自然環境の保全=原生自然の保護」とは限らない点に留意しながら、国土の3分の2が森林である世界有数の森林国である日本が、国内で消費する木材の80%を海外からの輸入に頼っている現状についても言及。里山や森林認証制度の紹介、熱帯雨林の問題などのほか、産業や経済格差などの問題との関係性も含め、総合的に論じています。
    大学の一般教養の講義を基に、森林に関わる、異なった5つの視点を持つ著者たちが、さまざまな事例を通し、人と森が共生する方法を追求した一冊。

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著者プロフィール

東京大学大学院農学生命科学研究科教授、早稲田大学人間科学学術院客員教授。
1960年生まれ。東京大学農学部卒。農学博士。
専門分野:環境社会学、森林ガバナンス論、東南アジア地域研究。
主要業績:Multi-level Forest Governance in Asia: Concepts, Challenges and the Way Forward (共編著, SAGE, 2015) 『コモンズの思想を求めて――カリマンタンの森で考える』(岩波書店、2004)ほか。

「2017年 『東南アジア地域研究入門 1 環境』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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