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- Amazon.co.jp ・本 (221ページ)
- / ISBN・EAN: 9784140012406
感想・レビュー・書評
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吉川弘文館から新版が出ている。
文献学に基づいた日蓮の生涯とその後の広がり。
特にその後の広がりが様々な人物を取り上げており、特色を放っている。
興味深い指摘は下記の通り。
・伊豆流罪後、宗教の五綱を説く。同じ時期に、天台沙門から本朝沙門へ肩書きを変えている。
・慈善事業の要なき社会の実現こそ望ましい。そうとすれば、これは社会・国家の構造改革の問題であり、根本的理想のあり方が問われてくる。その意味において、宗教の主たるつとめは、慈善事業にあるのではなく、思想の改造、理念の確立にあり、日蓮の叫びも、その点で一顧の価値があろう。
・「世間にも捨てられ、仏法にも捨てられ、天にもとぶらはれず。二途にかけたるすてものなり」
・開目抄「道心あらん人、偏党をすて、自他宗をあらそわず、人をあなづる事なかれ」
・宗教のタイプ:抜苦→忍苦→歓苦
・「さとりのなげき」詳細をみるコメント0件をすべて表示
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