- Amazon.co.jp ・本 (189ページ)
- / ISBN・EAN: 9784140016688
作品紹介・あらすじ
ボッティチェッリの『春』、レンブラントの『ペテロの否認』など、ヨーロッパの名画を12枚取り上げ、そこに描かれたさまざまな図像から作品のメッセージを読み取る、ユニークな人間美術史。
感想・レビュー・書評
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著者の絵画入門の「イメージを読む」を以前読んで、すごく面白かった記憶がある。最近、「怖い絵」を読んで、ちょっとイコノロジー的なものへの興味がでてきて、読んでみる。
著者によると初級編の「イメージを読む」に対して、こちらは中級編との入門書。たしかに、いろいろな研究を紹介しながら論じる所が、ややかたい感じになっている。
12枚の絵画が取り上げられているのだが、その絵画自体の意味を解き明かすというより、その絵画に代表されるテーマについて、論じているという感じだ。なので、「イメージを読む」より、絵の謎解き的な楽しみは少ない。
絵画の主題ごとで、章立てしていれば、それなりにすっきりしたのではないかと思った。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
イタリア旅行前に、宗教画を勉強せねば!と購入した本。読んで良かったです。絵画に描かれている対象物、描かれた時代背景などを、初心者に分かるように解説してくれている。図版がなくタイトルだけ載っているものも、画像検索で補えた。
ちょっと駆け足で読んだので、読みなおさくちゃ。 -
自分には、西洋絵画を鑑賞する素養がなかったんですね。好き嫌いで評価するだけでなく、作品を通して、作者やパトロン、時代の持つ価値観や世界観を解釈するという手法を知りました。随分と、幅広く奥深い世界ですね。
まずは、図像学が先ですね。基本と興味のあるテーマから始めます。イコノロジーまでいくと、解釈が分かれそうです。日記とかで書き込みが見つかるといいですね。 -
30年前の執筆ながら、内容のみずみずしさは色褪せていない。むしろ、今日的な哲学的解明への指針となりうる、普遍性すら感じさせる。
12の絵画が紹介され、作者、絵画へ込めたテーマが解明されて行くスタイル。論文調とは言うものの、判りやすい。
しかし、ボリュームが無いモノの、読み続けるには非常な精神力が必要。
仕事が込み入っている合間に読んだせいもあり、読書が大嫌いになりそうで困った。
ヒマで、ゆったり読むのに適していると痛感。
中野さんが人気を博した彼女の解明スタイルは【ちょっぴり、知的好奇心をくすぐる謎解き】の時間・・それを対をなしたこの作品、恐ろしく掘り下げ、最後にきっちり等朽ちさせているのは見事。
絵画、哲学と言えばルネサンス期が最も高い精神世界を呈しただけに、その辺りの寓意の紹介が非常に面白い。カラヴァッジオはもとより、デューラー等。
「オカルト哲学」がいったん、魔術の書として人々を惑わす悪として葬り去られていたが20Cになり新たな視点の元に掘り起こされた辺りもなかなか読ませる。
人を精神的な生活から逸らさせる悪徳の根源としての豊満な美女・・たしかにね -
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蔵書整理で手放すので、再び出会い読む日もあるか
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2016/07/02
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イコノロジー、イコン図象の学問。
美術選考ではないが、ふとしたきっかけで
美術史を取り美術が好きになった。
大学時代はさまざまなバイトをかけもちしたが、
画廊は長く勤め、就職先が決まらずに困っていた時はこのまま画廊にとも考えた。お茶だしと対応だけでなんの知識もなく恥ずかしいことです。
イコノロジーは例えば、砂時計が描かれていれば、時の短さ、人生の短さを表すなど、です。
画家は暗号を埋め込んでいることがある、
それがとても気になり、若桑みどりさんの本を読んでいました。 -
聖書を読もうと思いました。
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中世の西洋絵画に込められた意図を図像から導く為の入門書。絵画は単に眺めてもいいけど、背後に何があるかを知っていると感性の幅も広がるよといった切り口で、難しくなく読める。
白黒の図版で本文で参照している箇所が全く見えないものもあったところは少し残念。